終わらない日常

 朝起きて、ご飯を食べる。
 占いを息抜きに見て一喜一憂。
 トイレに篭もる。時間が進むのが早くてうんざりする。朝はいつも忙しい。
 歯を磨いて服に着替えて、家を出る。
 バスに乗って最寄りにつくまで文字と戯れる。

 この時間だけは心地よい気がする。

 午前は頭が働かない。それをなんとか誤魔化す。そこに楽しいなんて感情は無い。無くて何が悪い。

 昼休みの時間が楽しみだ。
 一人でまた、文字と戯れる時間。本を読むだけじゃなく、文字を打ち込んで物語を紡ぐ。また今週も間に合ってない。
 ため息をつく。
 終わりはわかっているのに、肝心の中身が出来ない。まだ、完成には程遠い。
 だが他人と会話するよりかは楽しい。


 一人でいることが寂しい、という感情が理解できない。
 趣味嗜好が完全に合わない他人と戯れることを必要としない。その考えはおそらく変わらない。これからもずっと。


 夕方まで働いて、帰路につく頃には日が沈んでいる。

 帰宅後、湯船に浸かる。
 この時間が無駄に感じる。早く小説を書きたい。


 夕食の時間。どんな味がしても気にはならなくなった。
 何を食べても同じだ。濃い薄いはわかる。だが世の中、一通りのものを食べた気になった舌は、いつも困っている。
「何が食べたいか、なんて聞くんじゃねぇ」

 ただ、一つだけ。注文するとしたら。

「そんなにいらないから。ほどほどでいい」


 手短に夕食を済ませ文字を書く。
 息抜きもする。息抜きがハマるといつまでもやってしまう。
 いつの間にか日付が変わっている。

 愚かだ。

 明日を気にしなくていい金土は丑三つ刻まで粘る。だが、平日にそれはできない。

 早く蹴りをつけたい。30話到達まで4年もかかった話をあとおよそ半年で終わらせる。
 無理でも、通さねばならない。

 布団に入る。
 また明日も繰り返しか。
 何処へ行っても同じだ。

 天地がひっくり返るようなことが起きれば。
 微かに願いながら目を閉じる。 


「つまんねぇ」

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