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黄昏通信 Vol.10

誰も居ない道を
ありがちな靴の音が
いつものリズムで
響きわたる。

コツコツコツ

独り取り残され
自分だけの空間を
少し楽しんでは
歩く足も踊る。

心地よい天気の昼下がり
なんとなく歩く小道を
何かから開放されるかの
思いは若気の回廊

いかがお過ごしですか?

今は幾分の年を重ねて
世間からは大人の分別
誰も居ない空間の魅力
忘れていた感覚と誘惑

もう何年も忘れてた
思い出したら、もう
年甲斐も無く誘われ
そっと、周りを見る

タッタタッタ

太陽の日差しが
何だかけし景色を
薄白く光が混じりあう
新緑の緑は光る様
花の赤は高揚のピンク
川の青はせせらぎに混じる

誰も居ないよね

レンガの壁に囲まれた
いつもと変わらぬ小道に
すきま風を感じながら

少し照れてはスキップ

タッタタッタ

ふっ
見られたら恥ずかしいな

いつの頃かな
忘れてたよ
そんな気分に

たまには、いいよね。
独りの世界に、黄昏ロンド。

道草の黄昏通信。

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