業務データやコミュニケーションチャネルを分割することについて
企業内で業務データを管理し足りコミュニケーションを行う際、適切な単位でシートやチャネルを分割することは不可欠です。この「分割すること」について内部で話したことを共有します。
分割の必要性
理想を言えば、全業務データを一つのシートで管理し、全てのコミュニケーションを一つのチャンネルで行うことができれば、極めてシンプルな運用が可能になります。従業員リスト、顧客データベース、取引先リスト、資産管理台帳などが全て一箇所に集約されている状態は、一見すると混沌としているものの、ある意味で管理が容易です。
しかし、以下の二つの要因により、データやコミュニケーション手段の分割が必要となります。
役割分担: 権限管理を効率化するため、役割に応じてデータアクセスを制御する必要があります。
情報量の増加: 事業の拡大や従業員数の増加に伴い、管理すべき情報量が増大するため、整理と検索性の向上を目的とした分割が求められます。
効率を損なわずに分割する
業務データとコミュニケーションチャネルを上記の二つの軸で分割すると、シートやチャンネルが増大し、利便性を損なうリスクも生じます。
人事システムやERPなどは、バックエンドではデータを異なるテーブルに分割して格納しながらも、ユーザーインターフェース上では適切な権限制御と統合されたビューを提供することで、データ管理の複雑さをユーザーから隠蔽しています。このようにして「利便性を損ねずに分割する」機能を提供していると言えるのではないでしょうか。
一方で、SlackやTeamsのようなコミュニケーションツールは、スプレッドシートやExcelにより近く、チャンネル、チーム、ワークスペースの分割の仕方を工夫しなければ、利便性を損ないます。つまり、スプシ・Excelに対する人事システム・ERPのように、チャットツールも進化の可能性を秘めていると考えられます。
スレッドの要約や検索を容易に行うためのSlack AIが提供されるようですが、この文脈で見ると「利便性を損ねずに分割する」方向への進化と言えるのではないでしょうか
以上です。
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