見出し画像

パンプスを履かなくなったきっかけはなんだったのだろう

はじめまして、Rhinoと申します。

 手帳界隈をさまよっているうちに自問自答ファッションのページにたどり着き、コンセプトづくりの話に引き込まれ、演歌バッグの話で痛いところを射抜かれ、ムーンプランナーさんとのコラボ企画を聞いたところで、これは思い切ってアクションが必要なケースだと教室に申し込みました。
 
 募集の日(半期に1回1時間のみ)をムーンプランナーに書き込んで、申し込み内容を下書きして、えいやっと送信ボタンを押したときには、まだなんにも始まってはいないのに、何かやり遂げた気分になったのでした。
 ありがたいことに、教室に行けることになったので、さてどんな準備をするべきか。アウトプットすることでみえてくることもある、というお話でしたので、こんなものを書いてみようと思い立った次第です。今回は、なんで自分の中でファッションが脇にどけられてきたのかをちょっと掘ってみました。

興味はあるけれど、避けてきたもの

こう言ってはなんですが、自分にとってファッションの金銭的優先順位はあまり高くありません。高校生ぐらいまでは洋服というのは親と一緒にデパートに行って買うものだったのですが、自分で買うものに移り変わる大学生のあたりから、予算は趣味(楽器とか旅行とか本とか)に全振り。大学入学時のコンサバ・トラッド系のスタイルは、2年目にキャンパスが移って勉強したいものが決まったあたりでジーパンにポロシャツオンリーへ。靴もウオーキングシューズ系の革靴固定。思い返せば、ようやく自分で選べる時期になったのに放りだしてしまったのですね。これは海外生活を経て就職するまで続きました。
 社会人生活になって、スーツをたまに着る生活になったらなったで、週1の洗濯でなんとかするために、形状記憶シャツや組み合わせで悩まぬようにすべて同じ靴下とか、効率最優先。役職が上がるにつれてスーツのグレードはすこしずつアップしたけれど、体形のコンプレックスもあって、着るものを買うというのはどんどん苦行になっていきました。なかなか買えないので、学生時代に買ってもらったブランド物のバッグやコートにはウン十年レベルで助けてもらっています。
 ある日同僚とクローゼットの中身の話をしていたときに「あれ、じゃあお出かけの時のお洋服は?」と聞かれてしまいました。そう、フォーマル・スーツ・カジュアル+アウトドア……以上!というラインナップだったのです。なんだか書いていて情けなくなってきました。
 一応仕事に関しては「どう見られたいか」を主体に着るものを決めていたので、ファッション自体に興味がないわけではないのです。ただ、男性中心の職場なので、「違和感のない」となると濃紺のメンズっぽいスーツとかが多くて、ほぼ「糖衣」の部分ばかりを考えていたのだな、と今振り返るとそう思えます。

こだわりがないわけではないのです

こう書いてみると、「好きだから」着る、の部分が少ないわけですが、物事全般にこだわりがないわけではないのです。文具や身のまわりのものは本当に好きなもので固めていますし、自分の部屋のイメージなんかも割とはっきりしています。そう考えると、洋服にかぎって「好きだから」がないのも変な話です。香水とかアクセサリー買うのは割と好きなのになんでそうなんだろう?
 この部分はおそらく、誰かと一緒に服を買いに行くことの苦痛、に起源があるような気がします。服を買う必要があって出かけてきたのに、特に気に入るものがない。そんなことは今考えれば普通にあることのはずなのに、「自分のことなのにまじめに探していない」とか、「さっきから勧めているのにどれも気に入らないなんて」と詰められて(というかそういわれている気分になって)、焦ってまあいいかな服を試着すると入らない。焦ってるからなんとなく汗っぽくなって、試着の着脱もスムーズにいかない、自分もイライラして、今日はもういい!となって終わる。こんな記憶が結構あるからなのかなあと、思いました。今考えるに、おそらく他のことに気を取られていて、とにかく今日買わないと明日困るぐらいに追い込まれないと買いに行かない(まあなんとなく買い物が嫌だからぎりぎりまで行かないのかもしれませんが)から、こんな会話が起こるわけです。

もしかしてこれは地獄の釜の蓋を開けることになるのでは

上記のようなことは、なんとなくふんわり思ってはいたものの、今思い返して考えてみた結果、まざまざとセリフや場面が思い出されて、口の中がいやーな味になっています。ほかにも色々嫌な想い出がぞろぞろと出てきて、ちょっとストップ、ストップ、少しずつ行こうと蓋を閉めたところ。
 まさに、コンプレックスが服への恨みに変わってるところが多そうです。なんとなく受け止めていたけれど、嫌だったこと、傷ついたこととかあるんだなあ。「試着の旅」ができるとは思えない……と感じていたことの理由の一部ではありそうです。すこしずつこじれた糸をほぐして、ファッションと仲良くすることが必要な気がしてきました。一気に蓋を開けると飲み込まれそうなので、今日はここまで。


トップ絵は国立国会図書館「NDLイメージバンク」 (https://rnavi.ndl.go.jp/imagebank/)より


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?