ドブ恋9 ダニチームネタバレ感想

見てきました、ドブ恋9。
ドブ恋はかれこれ宮地さんが出てるのだけ見に行ってるので
4、6、7、8と見ていて今回で5回目。案外見に来ている。
初めて見たときは開場直前まで18禁だってことを見落としていて
衝撃を受けたのだけど、最近はもう慣れた。
ざっと各話の感想をば。

1、ラブパレード~OP
まさかの宮地さん始まり!しかもびゃいさんとのベロチュー!
しょっぱなから大変なものを見た!
そして恒例のオープニング。
女優さんのベビードール姿、俳優さんのブリーフ姿を見られるOP。
みんな精一杯なので可愛い。

2、サプライズ
最初は弥山さん演ずる彼氏のメソメソ具合に笑けていたり
なんだか可哀そうだなぁと思ってみていたけれど、浮気がバレた以降の
「うゎかのじょつよぃ」感がすごい。
白けた顔と、ラストの高笑いの原田さんの表情がよかった。強い。

3、不変美
初恋タローさん初見だったけど、コミカルで憎めない感じがいい。
掘さんの「っぽさ」もよくて、気だるい感じがリアルだった。
ダルそうなんじゃなくて、なんというか、緩い感じ。
でも、その緩さの中にも、変わらなきゃって思ったんだろうなって
説得力があった。

4、抱きしめられたい女
個人的にドブ恋9での辛い話3位。
愛されたいのに愛されない辛さ
相談したいのにできない辛さ
どうしようもできなくて知らない誰かに縋りたい辛さ
そんな辛さが短い話の中でてんこもりだった。

5、声
依野さんギラついてたな~!そして原田さんの戸惑いが可愛かったなー!
声がちょっとアレって、許容しちゃえるものなのかしら…。
しかしどこを好きになったんだろう…
いや、勢いがすごい良いんだろうけど…w

6、素人として
ギャグに見えて泣かせに来た作品!
びゃいさんの「僕の名前は…」から空気がガラっと変わった。
古川さんの、好きな男に売られた話の所とか
「名前は?」「ラプンツェルだよ(怒)」とかよかった。
「歯の抜けた男がライトあてながら聞いてくんだよ」ってリアル。

7、作家の金沢が実際に見たモテる演出家のお話
毎回演出家やってる率が高い宮地さんがここでも演出家してるやつ。
演出家も劇団員もみんな頭おかしい。
劇団の闇が深い部分を丸ごと具現化した感じ。
そしてなにより、これがノンフィクションであるのが怖い。
あとみんなTシャツのオンス(生地の厚さ)が薄くて
その薄さ逆にどこで売ってたんだって聞きたくなる感じ。

8、500円
これもつらかった…。辛さでいうと2位。
芸人の彼女の話。彼の為にライブに行かず500円貯金をし
「これが貯まったら、衣装を買ってあげたいの」
っていう彼女役の松本さん。
うだつのあがらない芸人役だった弥山さんのTシャツは
ちびまる子ちゃんのはまじの柄のTシャツだったので
それは一刻も早く買ってあげてくれとも思ったけれど
その貯めたお金ってちょいちょい彼氏がちょろまかしてるから
貯まることはないんだろうなぁ…。
でも、それを知っててその貯金箱に入れてるんだろうなぁ。
夜勤じゃないのに「夜勤だろ」って言って部屋から追い出して
「夜勤だったみたい。」って気を使って出て行って、
一人どこかで泣いてる彼女がとても可哀想だった。
頼むから、彼女は幸せにしてあげてくれと思った。

9、落語家
とにかく「フラ」のパート。
「不変美」での初恋さんの憎めない笑ける感じと
「素人として」での古川さんの意識が強い感じ。
それがぶつかり合っていた。
二人のおあとはよろしくなかった。。
ここだけ暗転の音楽、出囃子にしてもよかったんじゃないかと思う。

10、熟練のピュア
ベテランAV女優役の堀さんと、ベテラン男優役の宮地さんの恋のお話。
最初、堀さんが水割りを作っているのだけれど
それを見る宮地さんの顔が見惚れているように見えてキュン。
彼女がお酒を混ぜる仕草にあんなにも愛しい表情なのにキュン。
お互いの仕事を労わって気遣っている姿にキュン。
すごい良いタイトルだと思った。
熟練であるけれど、二人はどこまでもピュアだった。
テーブルにはお酒の「純」がずっと見えていたけど
ペットボトルの水の「天然」も見えていた。
最後の抱きしめた時の、宮地さんの幸せそうな、嬉しそうな顔に泣いた。

11、指導
前の話からのふり幅すごっ!!!
三浦さんすごいわ…この話一番笑ったわ…。
パワーワードの応酬すぎてインパクトが強い!
宮地さんがあまり絡まないオムニバスなら個人的に歴代ベスト3に入る。
「犯し負けてんじゃねぇぇぇぇ!」っていうのすごいワード。
三浦さんと取っ組み合った飯田さんの背中に
たくさんのひっかき傷やミミズ腫れがあったのをみて
この「指導」のガチさを思い知った。

12、愛の印
辛い話1位。
眼帯、腕と足と指に包帯、首元に無数の傷の橘さん。
彼氏のDVは、幸せの印なのって嬉しそうにそれをさする。
そんなのおかしいっていうお友達役の潮見さん。
橘さんが眼帯を外して、隠れていた目があらわになった時
同じ列の男性が思わず息を飲んだ。
あの場にいた全員が、その傷の酷さに言葉を失った。
よくできたメイクだ。メイクでよかった。
そんな事をされている女性は世の中にいないでほしいと
この一瞬で感じた。
友達の言うことは分かる。そんな事をしてくる彼はいけない。
でも、彼女の言い分もわかる。自分のことを心配してくれる。
だから彼は自分を殴る。その傷一つ一つが愛の証なのって
いわんばかりの嬉しそうな表情。
馬鹿な女だなぁ、そんなにボロボロなのに、
どんなに酷いことをされても、そいつが好きなんだね。
そいつじゃなきゃ絶対に嫌なんだねって
そんなことを考えてたらすごい泣いた。

13、壁ドン王子
前の話からのふり幅~(2回目)
困惑する松本さんは可愛いと思った。
アプローチかけてかけてかけて、ついにはトートバッグで
めちゃくちゃボコられて
そして最後に「助けてー」ってもらすびゃいさんは
申し訳ないけど面白かった。

14、急
宮地さんの切ないおじさんが光る話。
宮地さん演ずる坂田さんは、キャバ嬢の送り迎えをする仕事。
仙台で、失踪した奥さんをずっと探したけど諦めて
東京に戻ってきたという。
「探したけど…まぁ、見つからなくてね…。」
と、微笑む坂田さんだけど、ここの表情がよすぎてまた号泣。
諦めがついて笑い話にできている寂しい笑顔。
そして妻子ある男に急に捨てられて、飲んだくれるキャバ嬢。
「急」な別れを経験した二人。雨の中小さく寄り添う二人。
いい感じになるのかと思いきや。
捨てられたのに、前の男から電話があって、そっちを選んでしまう
キャバ嬢。それを止めない坂田さん。
「それは、会いに行ったらいいと思う」なんて中々言えない。
「急だなぁ」で済ませることも中々できない。
プレゼントのクマのマスコットが寂しい。

ED
どこかで誰かが幸せな時、どこかで誰かは不幸になっている。
みんなどこへ向かって歩いてゆけばいいのだろうね。
そんなエンディング。


1時間50分あっという間だったー。
劇場が今回から小劇場B1になって、椅子がちゃんとしたおかげか
集中して見る事ができたので次回も是非ここでやってほしいなと思ったり。
それよりもドブ恋10がちゃんとあって、宮地さんが出るのかっていうのも
あるけど、これはいい劇場で集中して見たいお芝居だと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?