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「多様性」とは「なんでもあり」ということではありません

うふふ…業務の引き継ぎで仕事が忙しくなってまいりました…!
一体私はどうなるのでしょう?!

来期の異動のことも考え、隙間時間に関連書籍を読み漁る日々の始まりです。

とりあえず詰め込み教育しちゃう氷河期世代


今日読んだ本

タイムリーなことに、今週は障害者雇用についての勉強会がありました。
なので今日の一冊はこれです。

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本の概要

障害のある人と一緒に働くコツをコンパクトに凝縮。

4月から障害者雇用の新たな制度がスタートする中、多くの職場には戸惑いがあるのが実情です。障害のある人と一緒に働くためには、何をすればよいのでしょうか。

本書は、日本で3人目の全盲の弁護士や、現役の企業の障害者雇用の担当者らが、職場にある不安感を和らげながら、今すぐに使えるノウハウを丁寧に伝えた1冊です。


障害者雇用とは

障害者雇用は、企業が身体的、知的、精神的な障害を抱える個人に雇用の機会を提供する取り組みです。
この取り組みは、社会的な包摂を促進し、多様性と平等の原則を実践する一環として位置づけられています。

まず第一に、障害者雇用は法的な枠組みに基づいています。多くの国や地域では、障害者差別を防ぐために法的な措置が講じられており、企業は一定の割合で障害者を雇用することが求められる場合があります。
(現在、民間企業の法定雇用率は2.3%、2026年には2.7%に引き上げられる予定)

これにより、社会的な偏見や差別を減少させ、障害者も労働市場に平等な立場で参加できるようになることが期待されます。

企業が障害者を雇用することは、従業員全体の多様性を高め、異なるバックグラウンドや経験を持つ人材を組織に取り入れることができるのです。また、従業員全体が異なるニーズや視点を理解することで、労働環境がより包括的で良好なものになります。


書籍からの学び

障害者雇用の導入から人事に関する業務、障害のある従業員への接し方や身体的、精神的な特徴 等、具体的な事例と共にQ&A方式で書かれていてとても読みやすく、理解が深まりました。
私は直接採用する立場ではないので、上司として障害のある従業員への接し方、観察すべき点についてとても参考になりました。

【障害のある従業員に対して心がける点】
・本人の障害の特徴をよく知ること
・休憩時間の配慮とルール作り
・特定の従業員に負担の偏りがないか
・本人の理解度に合わせたわかりやすい説明
・「必要とされている」という実感を持たせる
・現場で抱えている問題を整理する
・褒める、評価する
・一人の従業員として向き合う
・相談窓口、ジョブコーチの活用
・本人に自覚がない、判断が難しい場合がある
・トラブルがあった場合、記録を残す
・本人が相談できる担当者を決める
・習熟度に応じて仕事量を徐々に増やす

私の職場では発達障害の方が就業していますが、本書では身体障害や精神障害のある方の特性にも触れられていて、それも学びに繋がりました。


相手との距離感について考える

私は今、障害者雇用の方(女性)と一緒にお仕事をしています。直属の部下ではないけれど、日常業務で関わることが多い間柄です。

彼女はいわゆる発達障害で、人とコミュニケーションを取ることが苦手です。
音ゲーマーで、二次元に対する理解のある私(=オタク)とは比較的良好な関係を築けていると感じているのですが、やはり彼女のことを陰でコソコソ言う人達もいるので、障害者雇用の方と一緒に仕事をする難しさを実感しているのも現実です。

私は、陰で悪口を言う人達にものすごく嫌悪感を抱いているので、職場では全ての人に対してフラットに接することを心がけています。
もちろん、障害のある彼女に対しても。
そのことを以前、ジョブコーチの方に伝えたら、「フラットであることを否定はしませんが、障害を持つ人との関係に適切な線引きをすることは、仕事をする上でとても大切です。」とお話してくれました。

なるほど、親しくなることで障害のある方の業務に支障をきたすリスクは、確かに高くなるかもしれません。
こちらが思っている距離感を、相手も等しく感じているとは限らないわけで、相手を混乱させないためにも、あくまで上司として接することを心がけたいと思いました。

一方で、彼女が混乱して業務に手がつけられない状態になった時、彼女が好きなゲームの話をしながら、業務のサポートをしたことがありました。やっぱり黙って見ていられなくて。

後日、その時のことを彼女がとても喜んでいたことを聞きました。

障害による特性の差はあれど、やっぱり同じ人間だもの。必要に応じて声をかけたり手を差し伸べることは悪いことじゃないよね。


「多様性」とは「なんでもあり」ということではありません。「多様性」とは、それまで支配的で主流だった文化や価値観に対して、「それ以外もある。それ以外のものを下に見たり、無視してはいけない」ということを主張するものです。

鴻上尚史 / X(旧Twitter)投稿より

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