20231104_1 ヤマシタトモコ先生のBL

ヤマシタトモコ先生のBLが自分にとって何かと問われたら、人生の構成要素のひとつと自信を持って答えられる。わたしが初めて買った商業BLは『薔薇の瞳は爆弾』だった。なぜそれを選んだのかは忘れたが、地元の本屋で買った記憶はうっすらと残っている。

ヤマシタ先生の世に出る作品の割合は徐々にBLより一般向けが増えていった。BL作品が減っていく過程が寂しいあまり一般向け漫画を読む気になれなくなったのと、話題になっていると逆に読む気が失せてしまう性格から『違国日記』は読んでいなかったけど、この記事を読んで読もうと思った。今の作品にもBLから続くものが織り込まれていることがヤマシタ先生本人の口から語られたことが自分にとっては想像以上に救いというか、わたしが好きな作品たちも忘れられてるわけじゃないんだな、みたいな気持ちになった。

BLとしては『さんかく窓~』は最近の作品で(BLですか?と言われることもある作品らしいけどヤマシタ先生はBLと言っている)、ふつうに作品として良かったんだけど、わたしが過去に感じた良さとはちょっと違っていて。多分自分がいわゆる日常BLが好きだからで、これは単に個人的嗜好の問題だと思う。

話は逸れるが、つい先日『恋の話がしたい』を読み返して、タイトルに『I want to talk about you』という英語が添えられているのが素敵で最高だな、と思った。15年前くらいの作品だけど今読んでも全然色あせないものがある。本当に、ヤマシタトモコ先生のBLは最高なんです。『恋の話がしたい』は発売とほぼ同時期に買って、そこがちょうどわたしの商業BL読み始めのタイミングと重なるんだけど、今思うと当時は日常BLが割とブームな時期ではあったけどヤマシタ先生は中でも随一の存在だったんじゃないかと思う。


ありがとうございます。