【2023/11/11付日経記事コメント】①温泉街にアート、大分沸く、②ベネッセ、少子化逆風 海外・デジタル化に活路

ベネッセ、少子化逆風 海外・デジタル化に活路


⚪︎要約
進研ゼミを展開するベネッセホールディングスはスウェーデンを拠点とする投資ファンドEQT と共同でMBOを行い、非上場化する。
進研ゼミの会員数はここ10年で300万人から150万人に減少しており、株価も最安値が続いていた。
⚪︎コメント
非上場化する場合2パターンあり、①成熟産業でROIC>WACCを目指せず企業価値は縮小し続けるので株主期待に応えるのが無理、②ROIC>WACCを目指せる大型投資を行いたいが、株主の賛同を得づらいため非上場化する、のどちらか。
ベネッセの場合、②で変革事業計画が株主の賛同を得られず株価が低迷したのでMBOしたと推察する。しかし、EQTは側聞したことがない名前で、上手くいくかは不透明なところ。

温泉街にアート、大分沸く


⚪︎要約
都道府県と市区町村の芸術文化事業費の合計は600億円代から800億円代へと10年間で3割近く増加している。
住民あたりの費用が年3000円と一番大きい金沢市では、演劇や音楽など分野毎にディレクターを指名し、2000万円をフリーハンドで委託する。
古民家再生などの街全体への波及効果も見られている。
⚪︎コメント
まちづくりの観点からは、単に文化振興の名目でお金をばら撒くのではなく、地域の魅力が増すことで、事業者が増える、地価が上がる、といったことで所得税や固定資産税が増える、という好循環環を目指す必要がある。
記事で代表例として挙げられる別府の芸術家向け賃貸、高知のまんが甲子園、金沢の取組みからは以上の観点が伺えない。


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