見出し画像

刑法#32 横領罪①

本気で合格目指すなら❗オススメ資格スクール


Twitter

https://twitter.com/John95171319?s=09

ブログ

横領罪


自己の占有する他人のものをとってしまうこと※委託物横領
→窃盗は単に他人が占有するものを奪う

横領の要件
①他人の委託を受けてあるものを占有している※客体は物に限り、権利は含まない。
②その信任関係を破る
③財物を得る

①占有は登記など法律上の占有も含む
→濫用のある支配力
②信任関係は、契約他事務管理、条理、慣習などでも生じる。
※例えば無断で登記をうつすのは横領にはあたらない。信任関係がないからである。
③保護法益は所有権である。

不法原因給付と横領
→不法原因給付が民事上成立する場合でも要件を満たせば刑事上横領罪は成立する。

金銭の横領
→金銭は原則、占有とともに所有権はうつるが、使途を限定して寄託された場合、刑事上委託者にあるとみなされる。

抵当権と横領
→抵当権設定により所有権は動かないので、二重で同順位抵当権の登記をする場合は背任罪が問題となる。

所有権担保と横領
→所有権は動いていないことに注意。窃盗罪が問題となる。

演習問題

次の設問に○か✕かで回答せよ。

①甲が乙所有の未登記不動産につき、無断で甲名義に所有権保存登記をした上、丙に売却して所有権移転登記をした場合でも横領罪は成立する。

→✕ 横領罪は他人の物を委託新任関係をもって占有し、それを横領すると成立する。なお、窃盗罪とは違い、事実上の占有だけでなく法律上の占有でも成り立つ。

②Aは所有権留保の特約販売により、自動車販売会社Bからの引き渡しを受けた。しかし、その後に自動車を他の金融業者に担保提供した。Aには横領罪が成立する。

→○

③AはBに対して、その所有する不動産上に抵当権を設定した。AにはBの順位一番の抵当権設定登記をすべき義務が生じた。しかし、その登記が未了のうちに、Cに対しても抵当権を設定しその旨を登記した。Aには横領罪が成立する。

→他人のものを占有しているわけではなく横領罪は問題にならない。背任罪が考えられる。

④Aは自己所有の農地を農業委員会の許可を条件にBに売却をした。しかし、その許可後にその土地にCに対する抵当権を設定した。Aには横領罪が成立する。

→○ なお、許可前にAが当該土地に抵当権を設定した場合は背任罪が問題になる。

#司法書士 #行政書士 #宅建 #公務員試験 #法学 #講座 #聞き流し

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?