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【ピアノ初心者の30代サラリーマンがコンクールに出場するまで】③

前回の続きはこちら。

さて、やる気MAXの状態で楽器選び。
勿論楽譜も読めないズブの素人なので、音楽教室探しも並行して。

当時興味があったのは、バイオリン、ピアノ。次点でトランペット、フルート。
前者は幼少期から習っていないと上達しない、とネットで色々見たので断念。楽器も高いし金持ちが習わせる趣味であって、大人から始めるものではない、という変な固定概念があった。

そして、トランペット、フルート。
持ち運びが容易、値段も選ばなければ手頃だが、どうせやるなら上手くなりたい、家でも練習したい、という観点から考えると、

「家で弾くにはトランペットはうるさい」

と考えて、消去法でフルートをやることにした。
今思えばフルートもそこそこ音出るのに。何て短絡的な、、

次は音楽教室選び。
ヤマハ、島村楽器などの大手しか知らなかったが、レッスン日が毎月固定制で急な変更も不可との事で断念。
当時は残業や飲み会も多く、「時間の融通が利く教室」が最大のポイントだった。

色々と調べてみると、近場だけで中小含めて10以上の教室が。そして見つけた、「入会特典で楽器プレゼント」の文字。
楽器代浮く、職場から1駅、ここだ!!!!と思い、体験レッスンを申し込み、その場で入会することに。
※ちなみに、楽器の特典は①体験日当日の入会、②入会後1年間継続することが条件。詳しい方はどの教室かお分かりかも?

早速、レッスン初日で念願のマイフルートを入手。いやー興奮した。

オリジナルブランド?らしいけど初心者には関係なし。

レッスンは月2回、1時間 x 2コマの個人レッスン。先生は30代の女性。
最初の20分くらいは運指を中心に練習し、その後は好きな曲を練習という内容。

姿勢、運指、息の角度、譜読み、何もかもが初めてだったが、本当に丁寧に指導して頂いた。あと「レッスンカルテ」という、レッスン後に毎回講師から届く、良かった点や課題、次回の練習内容などをメールで貰えるシステム。これが結構やる気にさせてくれた。
そして何よりも、追加費用無しで当日キャンセル可、更には次月への繰り越し可という点。大人から始める人、ここ大事。

家での練習はというと、平日夜は弾けないので基本的に土日の日中が多かった。初めは家でも練習していたが、前述の通りそこそこ音出るので次第に屋外へ。

練習場として選んだのは大阪城公園。
これがまぁ恥ずかしいこと。人通り多いわ、楽譜も風で飛ぶわ。傍から見れば優雅だが、如何せん初心者なので人に聴かせる音が出る訳でも無く。
ならばと思い夜に練習したが、楽譜が見えない。まるで蛇使いの様な音を出す不審者。
結局、音量控えめにして家で練習することに…

その分、Youtubeで初心者向けの動画やプロの演奏を聴き漁った。
そして辿り付いたのが上野星矢さんのこの演奏。

ビブラートや緩急の表現に心を揺さぶられる、何と言うか切なさや儚さもある、本当に心地よい演奏。こんなに弾けたら良いなと何度思ったことか。

やはり上手い人の演奏を見るとモチベーションも上がる。次第に練習も楽しくなっていったし、辞めようとも思わなかった。勿論、先生のお陰でもある。
幼少期に音楽を始めて辞めた人の話はよく聞くし、そう考えると教室や先生との相性は大事なんだとつくづく思う。

時は過ぎある年の12月。結婚式を挙げる友人から、

「結婚式の2次会でバンドやんねんけど、途中フルートの出番あるし良かったら出てくれへん?」とまさかの依頼。

いやまだ到底人前で弾けるレベルでは、、と迷いながらも、滅多に無いチャンスと思い、一か八かやってみる事に。親友の依頼でもあるし。

曲はBank bandの「糸」。の間奏部分。
(3:20~3:46辺りの約30秒間)



いや、クソ難しいやないかい!!!!!!!!

本番まで2ヶ月足らず、格闘の日々が始まるのであった。


※トップ写真は数回使用した屋外練習場の風景。




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