140 成功する人の使う言葉は肯定的

 人間には、否定的な言葉はすごく使いやすいので、すぐ使ってしまいます。我々はそれで悩んでしまうのです。上司が部下を「どうしてこんなことしたんだ」などと否定的な言葉で叱ったら、心が痛みます。「次はこうやるといいよ」などと肯定的な言葉で叱ったら、叱られた方も元気になります。仏教では言葉使いにも気をつけて、肯定的な言葉を使うのです。だからといって、何でも「ハイハイ、そのとおりです」と受け入れるような態度ではありません。批判すべきところはきちんと批判します。叱るべきところは叱る。厳しく言うべきところは厳しく言う。しかし、全部肯定的に語る。それを仏教では「優しい言葉(柔軟語)」と言います。それを頭に入れておくと、人生も変わります。
 社会で結構うまくいって成功している人の言葉を聞いてみてください。人間関係がうまくいっている人、仕事でも社会でもうまくいく人、人気がある人々は、ほとんどみんな、生まれつき、肯定的な言葉を使っていると思います。何をする場合も、たとえ批判するときでも、肯定的な言葉を語るのです。人を馬鹿にして貶しているときも、使う言葉は肯定的なのです。だから悪い結果は出てこないのです。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第3章 社会で成功するために《コミュニケーション》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【ブッダの実践心理学 第二巻 心の分析 藤本晃氏との共著(2006年) p313】

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