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071 自分の心のささやきに勝てるか?

 「嘘をつかない」と決めても、心が「嘘をつきなさい」とささやきます。「殺さない」と決めても、敵を、嫌な人を、邪魔な生命を「処分しなさい」と心はささやきます。「バレないなら邪(よこしま)な行為も何のことはない、自然な行為だ」と心はささやきます。「悪を犯さないことで自分が損をしているのではないか」「皆にバカにされるのではないか」と心がささやくのです。自分の心のささやきに、逆らう勇気がありますか? たとえ「私は嘘をつかない」と決めても、心は耳元で、「嘘をつきなさい」とささやくのです。心のこのささやきにはたいていの人が負けてしまいます。私たちは、まず世間から「嘘をついたほうがトクだ」「本当はバレなければ殺してしまったほうがラクだ」などといった暗黙の攻撃を受けています。しかし、それだけでなく、自分の心も自分を攻撃するのです。世間様と自分の心、二つの激流があるのです。『一分で読むブッダの教え』第2章 心の正体を知れば、人は成長することができる 《心の癖》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【智慧は人生の針盤 人がめざすべき幸福の話」 (お釈迦さまが教えたこ8,2009年) p81】

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