オタンチン・パレオロガス

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5年間縋ってきた本:国内文学編

卒業がほぼ(?)確定したので、最近大学生活を振り返ることが多くなった。卒業を控えた今となってはぼんやりといい学生時代だったな〜と生ぬるい感想しかでてこないが、ここまでの5年間しんどかった時期を乗り越え、あるいはやり過ごすにあたって何冊かの読み慣れた本に縋ってきた。鬱転すると文字が追えなくなるので、大学や就活先の会社で限界が来る度に同じ本を何度も開いて息の吸い方を思い出していたような気がする。今よりも鬱が酷かった時期の話なのでこのまま墓場に持って行ってもいいのだが、どうせならイ

    • 色んな色があっていいと言うけれど

      先日、ミックスバー(多種多様なセクシュアリティの人々が集まるバー。ノンケでも入れる)に行ってきて考えたことを備忘録兼ねて書いてみる。大前提として私は多様な性のあり方に寛容でありたいと思っているし、理想論だけどなるべくいろんな人の意見が聞こえてくる社会であれば良いなというそういう感覚をふわっと持ってるつもりではある。 友人が行きたいと言うのでそれについていく形で平日の夜20時くらいから都内のミックスバーに行ってみた。華やかなお姉さん1人と熊さんみたいな男性がカウンターに立って

      • 伝わらなくても叫びつづけさせてよ

        12月。もう1999の季節。世間がDittoを冬歌と持て囃してもおれはテディベアと話し続けますよ。リーガルリリーの話をしたら羊文学についても何か触れないとフェアじゃない気がして筆が乗った勢いで書いてみることにした。個人的に羊文学はリーガルリリーほど楽曲の社不レベルが高くない気がするので、精神が安定している時か若干躁に入り始めた時しか聴かない。それでも同じ曲を何度も流してしまうので結構すきはすきなんだと思う。 踊らない 別れ話の歌なのか?細かい説明が全くないので歌詞の行間か

        • ひとごろし つれだして!

          大学で一番聴いたアーティストは誰か聞かれたら間違いなくリーガルリリーを挙げる。っていうか、そもそもそれ以外にアルバム通してちゃんと聴いて新譜が出る度に追ってたバンドがいないです。なんなら邦ロック(の定義もいまいちわかってないが)と呼ばれる音楽の8割9割が苦手だ。メロディや歌詞で「なんか違う」と思うとその瞬間からもう続きを聴く気が失せてしまってただの雑音にしか聞こえなくなる。たまに友達が勧めてくれる音楽を根気強く聴いてみても釈然としない顔で3,4分音楽を聴く人にしかなれない。必

        5年間縋ってきた本:国内文学編

          余は如何にして夜の蝶となりし乎

          もう辞めて半年以上経つのにキャバクラで働いてた頃の先輩から連絡が来た。夜を上がった時にキャストもボーイも客も全て連絡先を“精算”したはずだったのに、唯一残しておいたのはこの先輩が夜のイロハを全て教えてくれた恩人だったからだ。子どもが産まれたそうで、メッセージには写真と名前が添えられていた。入店したての私は不遜にも当欠を繰り返し、持ち前のADHDと鬱も相まって「絶対に笑わないキャバ嬢」という不名誉な二つ名を付けられ店中で浮いていた。そんな私を叱咤激励して毎週シャンパン下ろせる嬢

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          余は如何にして夜の蝶となりし乎

          「孤独ゆえ手紙を書きます」

          ぬるい大学生が羊文学の『踊らない』が良いと言っていて顔の形が変わるまで殴ってやろうかと思った。愛って結局言ったもん勝ちだし先着優先なとこあるよねっていう、ただそれだけのことが無性に許せない、勢いだけで何か意味ありげなこと言えると思ったけど全然甘かったね。前まで細々と書いてたアカウントにログインできなくなっちゃったので、仕切り直しにアカウント作り直した。実際の私はたいして孤独でもないのにこんなタイトルを冠した文を書いている。 仕方のないことなのかもしれません。あるいは罰なのか

          「孤独ゆえ手紙を書きます」