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もうすぐ消滅!?JR九州株主優待券の旅(第二話)

前回のお話はこちらから↓

3日目(2023年4月3日) 北九州市

いよいよ切符購入へ


九州に上陸した翌朝、最寄りのJR小倉駅へ。
どうやら「みどりの窓口」の営業時間は午前7時からの様子。6時55分の時点で、先客2名が並んでおられました。
そしてみどりの窓口がオープンし、いよいよ私の番に。申込書、株主優待券、分割乗車プログラムのスクショした画面の3点を提出。
経路が複雑な為、40分ほどで発券完了。小倉駅のみどりの窓口の皆様。本当に発券ありがとうございました!!

実際に使用した申込み書
分割乗車プログラム


今回の行程

経由が多い為、120mmが発見されると思いきや、発券されたのは、85mm券。マルスに印字できない経由は、係員さんの手書きです。

乗車券
北九州市内→大分

経由:東水巻、後藤寺線、日田彦山、九大、豊肥、鹿児島線、おれんじ、川内、鹿児島線、日豊、肥薩、吉都、日豊

特急券

  1. ゆふいんの森1号 指定席 日田→湯布院

  2. 九州横断特急2号 指定席 大分→阿蘇

  1. あそぼーい! パノラマシート 阿蘇→熊本

  2. 36ぷらす3 グリーン車 熊本→鹿児島中央

  3. にちりん12号 デラックスグリーン 佐伯→臼杵(特急券自体は宮崎→大分)


完成した乗車券

この日の予定
小倉市内散策→門司港→小倉

初日はこの小倉駅で購入した乗車券を使わずに、小倉→門司港を普通乗車券で往復移動します。

切符を無事に購入したら、小倉の街を散策します。

北九州の台所「旦過市場」

ますはモノレールで、2つ先の旦過駅へ向かいます。
運賃はまさかの100円で、飛行機の搭乗券のように、切符表目にはQRコードが付いており、改札口ではそれを読み込む形で入場します。障害者割引で購入した為、乗車券の券面には「割」が印字され、発売金額も半額の50円になっております。

QRコードのついた北九州モノレール乗車券
旦過駅に到着
旦過市場入口

旦過駅から歩く事、1分。ここ旦過市場は北九州の台所として有名で、元々は戦後の闇市が発展したものです。現在はおおよそ120店のお店が並んでおります。市場というより、昭和レトロな商店街といった感じで、惣菜屋、果実店、鮮魚店と様々なジャンルのお店がありました。

旦過市場内の様子



旦過市場を抜け、紫川を渡り、小倉城へ向かいます。

桜の名所「小倉城」

紫川から見る小倉城


小倉城は昭和の時代に復元された復元天守閣のお城です。天守閣からは、小倉の街を一望する事ができます。

小倉城


小倉城には八坂神社が隣接しています。

近隣には松本清張記念館もありましたが、この日は残念ながら休館日。またの機会に訪れたいと思います。

いよいよ鹿児島本線に乗車


西小倉駅

いよいよ鹿児島本線に乗車です。
西小倉駅は鹿児島本線、日豊本線が分岐する駅で、461キロ先の鹿児島駅で再度合流します。
西小倉駅より門司港駅に向けて出発。約15分で終点の門司港駅に到着です。

門司港行きに乗車
門司港駅近くには引退した車両が留置してありました。

重要文化財「門司港駅」

鹿児島本線の起点でもある門司港駅。
関門トンネルが開業するまでは、関門連絡船を介して本州と連絡し、九州の玄関口として、多くの長距離列車が発着していました。
現在の駅舎は1914年(大正3年)に建てられて、重要文化財指定後に、駅舎保存工事を経て、現在に至っております。
現在でも連絡船の通路跡など、往時を偲ぶ事ができます。

 関門航路通路跡


到着したら、レトロなみどりの窓口で帰りの乗車券を購入しましょう。(理由は後ほど説明いたします。)
みどりの窓口の係員さんの制服も通常のJR九州の制服ではなく、レトロ調で独自なものです。記念入場券も発売中です。
切符購入時にいただいたチケットホルダーが既製品ではなく、時刻表のページを手織りしていたのが、特徴的でした。

門司港駅舎
観光案内所、みどりの窓口
門司港駅改札口

焼きカレーが堪能できる「三井倶楽部」


駅前には重要文化財「三井倶楽部」、今も現役でオフィス利用されている「門司郵船ビル」、かつての国鉄九州総局でもある「JR九州旧本社ビル」(建物前のJRマークが健在です。)等のレトロな建物が立ち並んでおります。JR九州旧本社は昭和11年完成で、アメリカ式オフィスして設計されました。現在はJR九州のオフィスは移転した為、建物だけ残っている形となりますが、歴史的価値も高いので、是非有効活用してくれる事を願っております。

門司郵船ビル
JR九州旧本社屋


シャッターが閉じれたJR九州旧本社屋

ここ門司港はバナナの叩き売り発祥の地らしく、三井倶楽部の門司港名物「焼きカレー」には、なんとバナナが入っておりました。バナナ以外にも下関名物のフグが入っており、なかなかの逸品でした。
デザートもバナナゼリー付き。門司港にお越しの際は三井倶楽部の焼きカレーをご賞味下さい。内装も格式高くとてもエレガントでした。

バナナの叩き売り発祥の地


三井倶楽部外観
三井倶楽部室内


門司港名物 焼きカレー

九州鉄道記念館

続いて向かうのは、門司港駅から徒歩5分の「九州鉄道記念館」。通常の入館料が300円のところ、帰りの乗車券を持っていれば240円で入場できます。
九州で活躍した往年の列車が展示されていたり、運転シュミレーターを体験する事ができます。
九州鉄道記念館本館は旧九州鉄道本社屋で、こちらは1891年に完成した赤煉瓦造りの建物です。

九州鉄道記念館
券売機でのお知らせ

なお、ここから関門トンネル人道口方面へ、休日には門司港レトロ観光線「潮風号」が動いておりますが、本日は平日の為、運休でした。今度、門司港に来た際にリベンジしたいですね。
もともと門司港レトロ観光線は貨物線だったものを、貨物列車の廃止により、廃線跡を活用すべく、北九州市が鉄道用地を取得し、列車の運行自体は平成筑豊鉄道によってされているようです。

門司港レトロ観光線


運良く門司港レトロ観光線のルートに並行して、西鉄バスが、1時間に1本のペースで走っております。(地元のおじい様曰く、定時で来る事はほとんどないようで、乗った便は10分延でした。)

和布刈公園


西鉄バス 和布刈線
和布刈公園にある機関車
かつて「かいもん号」として、室内で飲食できたそうです。


バスの終点の「和布刈」は、「潮風号」の終点である「関門海峡めかり駅」の駅前にあります。
和布刈には大きな関門橋をバックに大きな公園(和布刈公園)があり、ここに昔、九州で活躍した機関車が展示されています。かつては車内に入る事が出来て、中で食事を楽しむ事が出来たそうです。 

関門海峡は潮の流れが速く、また日本国内有数の航路でもあり、関門橋の下を5分毎にタンカーやコンテナ船が通過していきました。

和布刈から見る関門橋


関門トンネル人道


関門トンネル人道を通り、いざ山口県下関市へ。地下までエレベーターで一直線です。
この人道トンネルは、全長780メートルで人道トンネルの真上は、自動車トンネル(国道2号)が通っています。歩行者以外にも、自転車乗りの方やジョギングしている方など多数おり、通行量は決して少なくありません。

関門トンネルにある県境


下関側に渡り、火の山に登ると、桜の花と開門橋を一望する事ができ、とてもいい時期に来たなぁと思いました。

火の山から見る関門橋

関門汽船

火の山を下り、バスで唐戸へ移動。
唐戸は唐戸市場、水族館、観覧車があり下関の一大テーマパーク。ここ唐戸からは門司港まで航路が出ております。
唐戸市場の観覧車前にはロンドンでお馴染みの2階建バス、「ルートマスター」が展示はされております。かつてこの「ルートマスター」は、下関市内の路線バスで使用されておりましたが、老朽化によって引退。イギリスとの友好関係の証として、引退後はこの地に展示保存されております。

観覧車前のロンドンバス(注:マクドナルドではありません。)
関門汽船乗り場

船はモーターボート並みの凄い速力で、あっという間に門司港に到着。唐戸からは、門司港航路だけでなく、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で有名な「巌流島」航路もあります。
門司港航路は所要時間5分。近年まで海上国道2号と呼ばれていたそうです。

  1. 九州鉄道記念館駅〜関門海峡めかり駅(「潮風号」※潮風号運休時は「西鉄バス」

  2. みもすそ川〜唐戸 (サンデンバス)

  3. 唐戸〜門司港 (関門汽船)

本日、利用したこの3つの公共交通機関がセットになったお得な切符も発売中です。
https://www.retro-line.net/about/value_tickets/関門海峡クローバーきっぷ/

関門海峡クローバーきっぷ

再び門司港へ


再び門司港へとやってきました。
旧門司税関付近の海峡プラザを訪れました。先程、門司港はバナナの叩き売り発祥の地と申し上げましたが、海峡プラザにはバナナをモチーフにしたキャラクター(バナナマンの像)や、バナナジュースのお店等もありました。
通常、バナナは青いうちに収穫され、船で門司港に運搬されて、地下室で一時保管されます。この地下室で保管されている間に熟成され、黄色にバナナになり全国に出荷されますが、稀に船での輸送途中に既に熟成してしまうものもあります。そのようなものは在庫処分的な意味も含めて、売り切り必要がありバナナの叩き売りが誕生したとの事です。

バナナジュース
バナナをモチーフにしたキャラクター(バナナマンの像)
跳ね橋

こうして、門司港の歴史に触れて小倉駅へと戻りました。
いよいよ次回は「北九州市内→大分」の切符を使用し、旅をはじめます!乞うご期待!

門司港→小倉の乗車券

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