バンドをやってる友達2

ヒロシくんが天国に旅立つ4ヶ月前にタイミング良く家にお見舞いに行けた。
レコードを聴きながらいつものようにしょうもない話をした。
ヒロシくんは自分に

「◯◯くん、僕…ギターもう弾かれへんかもしれへん……あとな…声も出んようになってもて…」

珍しく弱音を吐いた。

自分は「ヒロシくん、最近、点滴ボイコットしとるらしいな〜とっとと点滴打って病気治して又、やったらええやん。今はギターに嫌われてるだけやで。そんな時期もあるやろ?」

少し間をおいて わかったって返事してくれた。

そしてそのあと「ヒロシくん…声が出にくいならリバーブを思いきり効かしてやな〜指が動かないんやったらエフェクターいっぱい繋げてやったらええやん。
あっ、そうや!カツラも被ろうや。長髪のやつ。前髪はカットしてやな〜真っ黒の服着て真っ黒のサングラスでもかけたらめっちゃカッコええで!」って言った。

1分くらい沈黙が続いて もうこの話は終わりって思ってたら…目を瞑りながら
「◯◯くん…それ…怒られるやつや…」って言ったのがかなりツボでした。
想像してたんやねヒロシくん。

昨日、ニプリッツのCDを取り込んだので今日、夕方に聴いたら涙が出てきた。

自分はまだ聴くの早かったようです。