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万年平社員の私が新入社員に贈りたい言葉

4月も終わるので最後の春っぽいネタということで、新入社員の方に向けて仕事について書いてみようと思います。

書くために最初に行ったのは、夫への質問。
私よりも長く働いている夫に「新入社員から一つだけ仕事のコツを教えてくださいって頼まれたらなんて答える?」と聞いてみました。もちろん、いい回答だったらそのまま自分の考えとして書いてしまおうという魂胆です。
ですが夫には「そんな都合のいいものはない。人に聞く精神がダメだ」と一蹴されました。よさそうな回答だったら自分の意見にするなんてことは一言も話していないのに、まるで計画が見透かされているかのようなダメ出しです。バレてたのかな……
そういうわけで、人からパクるのは諦めて、自分の言葉で考えてみようと思います。

私は新卒で入社した会社に20年近く勤めていて、転職経験はありません。
そんな平会社員が語る、あくまでN=1の意見という前提で読んで下さい。
では早速。

春っぽく近所のチューリップを。特に意味はありません。

一つ目。無理しない。

何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、長い仕事生活、これが一番だと思ってます。
会社員であることを想定して書きますが、会社における人材の採用や教育って、結構お金がかかってます。で、採用すると今度は給与やそれ以外にもお金が発生する。

ちょっと想像してみてほしいんですが、あなたは自分が頑張って働いたお金で、ルンバを2台買いました。なぜ2台ルンバなのか、2台買うなら普通もう1台はブラーバじゃないのかとは突っ込まないで下さい。ただの例え話なので。
で、わくわくして使い始めると、一台はめっちゃよくゴミを吸うし動きも完璧なのですが、三ヶ月使ったら壊れました。保証期間なのでメーカー修理に出します。2週間して戻ってきましたが、また半年くらい使ったら故障しました。
もう一台は修理中のルンバより、ちょっと吸引力が弱い気がする。だけど、でも一年間毎日使っても順調に稼働してます。きっとこの先3年も問題なく部屋を綺麗にしてくれるでしょう。

さて、あなたはどっちのルンバを評価しますか?
私だったらちょっと吸引力が弱くても、故障せずに毎日掃除してくれるルンバの方をいいなと思います。
人を掃除機に例えるのは乱暴ですが、でも会社から見た社員ってそういうものだと思うんです。
めっちゃ頑張って一定期間高いパフォーマンス出して潰れちゃう社員より、ちょっとパフォーマンス的に劣っても、安定して仕事を頼める社員の方がいいし、育てたいと思える。

じゃあ潰れないためには何ができるのかと言えば、一番は無理しないってことだと思うんですよね。
仕事を一生懸命をやることを否定はしませんが、それで潰れたら本末転倒です。それよりは、辛くなったりこのままじゃまずいなと思ったら手を緩められる。先輩にアラートを上げられる。そういうことが重要だと思うんです。

二つ目。会社の評価を自分の価値だと思わない。

会社にある程度の期間勤めてると、同じくらいの時期に入社した人や、なんなら後輩の方が、役職が上になることがあります。これを気にし始めると結構心がしんどいです。
うちの会社にも、出世競争に敗れて転職した人がいました。別に転職は本人の自由なのでいいんですが、その人と話した時に、社内の上下関係をやたら気にしてる人だなと思った記憶があります。

実をいうと、私にも経験があります。
産休を経て復帰したときに、ふと周りを見ると同期に抜かされている。同期より、下になった様な気がして、落ち込みました。でも、俯瞰してみてみると、本当は大した問題じゃないんですよね。

私がそのことに気付けたのは、副業を経験したのが大きかったです。個人の名前で、何度か会社の外の仕事を受注してお金を貰いました。そんな大した額ではなかったんですが、でもきっと会社のもっと先輩であっても、私がやったこの仕事はできないし、そもそも依頼も来ない。戦う土俵が違うと評価は全然変わってくるのだから、会社という一つの土俵で勝っただの負けただの思うことは無意味だなと思ったんです。
補足すると、副業をおすすめしたい意図はないです。単純に、会社の外の組織や評価軸にも触れてみると、近視眼的にならないよという話で、これは趣味のスポーツ仲間でも、料理教室でも、なんでもいいと思います。
もちろん会社で評価されることが無意味だとは思いません。だけど、評価されないからといって、会社の評価=自分の価値ではない。全くない。ある組織で価値があっても、それが別の組織では無価値だったりもする。それを実感するためには、会社の外にもつながりを作って、会社の外の視点で自分を見てみてるといいんじゃないかな、と思った次第です。

ちなみにこの二つ目の話、実は夏目漱石の受け売りです。
愚見数則という文章の中に「給料の価値で教師の価値を定めるな、給料は運不運で上がったり下がったりするよ」「人の毀誉で変化するのは相場であって価値じゃないよ」とかってことが書いてあるんですが、本当にその通りで、自分の価値も給料が高いとか低いとか評価されてるとかされてないとかで判断しちゃだめだなと。
引用は控えますが漱石の愚見数則は本当に素晴らしい文章ですので、よかったらご一読を。岩波文庫の「漱石文明論集」に入ってます。私の座右の書で、すきあらばいろんな人におすすめしています。

おまけ。リモートワークするなら椅子とディスプレイは先行投資。

最後はおまけで、在宅勤務メインになる方へのアドバイスです。
若者よ、最初のボーナスで、いい椅子とでかいディスプレイを買うんだ!!

ワークスペース。椅子はセイルチェア、ディスプレイはDELLの32インチです。

椅子が悪いと腰が悪くなります。前述の無理しないにも通じますが、体が資本ですので、長く細々と働き続けるためにも、椅子は体に合ったちゃんとした椅子を使うことをおすすめします。
便宜上椅子と書きましたが、上下昇降デスクを買って時々立って仕事するとかでもいいと思います。とにかく体に負担をかけない。

ディスプレイは、Slackなどのチャットツールで連絡を取り合いつつエクセル資料作ったり、みたいな業務内容であれば、画面は広い方が効率がいいと思います。27インチくらいのものを2面にするか、32インチで1面とか。会社で出してくれるお金だと小さいディスプレイしか買えない場合は、自費でもいいから大きいの買った方がいいと思います。
狭い机で受験勉強するとテキスト広げられなかったり筆記具落ちたりしますよね?あれと同じ論理です。

あとはなんだろなー。
その日のモヤモヤはできるだけその日にリセットする。私は日々の晩酌で疲れを癒すので、翌日はだいたいフラットな気持ちで仕事に取り組めてます。
どうやると自分が気分が晴れるのか理解してると、心の体調もうまくコントロールできますよね。

昨日の夕飯は餃子でした。お酒は日本酒!

てな感じで、仕事のコツについて語ってみました。
今回はあまり日本酒要素がなかった……。
それでは、また。


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