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心の声に耳を澄ます

「本当は……」

お腹の底から湧き上がるように
ふと自分の声が聞こえてくることありませんか

どうかその声を無視することなく
耳を澄ませてみてください
それはあなたの「望み」です


大手町にある銀行の本社にスーツを着て勤務していたわたし

第二新卒としての転職に成功
それまでいたベンチャー企業とは打って変わり
大企業ならではの恵まれた職場環境

皇居から漂ってくる”気”もまた素晴らしく
お昼休みには東御苑に行くことも

あらゆる面で満たされている

はずなのに


夏の暑い日
顧客訪問のため外出し
信号待ちをしていた時のこと

 あー
 ここをデニムの短パンに 
 カラフルなトップスを合わせて
 颯爽と歩きたい!

聞こえてくる
自分の中で誰かが叫んでいる

スーツなんか着たくない
この横断歩道はランウェイじゃないの?


それはもちろんわたし以外の誰であるはずもなく
なかなか治まってくれません

「本当は……」

慌てて蓋をして駅に向かいました

転職で掴んだのはあくまで社会的な成功要素であり
わたしの”本音”は別のところにあると気付いてしまった

だけど当時24歳、実家住まい
何としても一人暮らしをしたかったので
やっと手に入れた大企業、正社員の座を
安安と手放すわけにはいきません
何のスキルも、表現力もありません

ただやはり、この声を無視するわけにはいくまい
それがきっと自分の人生を生きるということなんだ
騙し騙し生きていても幾度となく向き合うことになるに違いない

そのことだけは分かりました

心の声に従えるよう
計画的に、戦略を立てながらチャンスを窺おう

矛盾を抱えながら10年以上かけ
ようやく踏み出した一歩が退職です

押し流されるように忙しない生活を送っていると
目の前のタスクをこなすことで精一杯になりがち

だけどたまには
ほんの少しでもいいから
立ち止まってみることをお勧めします

これでいいのかな

答えは自分の中にしかありません



憧れの街への引っ越し資金とさせていただきます^^