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2023年日本シリーズを振り返る~最後に阪神が優勝する確率は?~

こんばんは、只今統計検定2級に絶賛挑戦中のRiekoです。
統計検定2級の勉強をしていくにつれ、野球のデータを使うととても面白いことに気づきました。
そこで、統計検定でとても大事な「確率」について、
プロ野球2023日本シリーズについて考察してみました。

2023年は阪神タイガースが38年ぶりに優勝した歴史的な年です。
私は普段そこまで野球に興味はないのですが、旦那さんが阪神ファンなのでとても嬉しかったです。
オリックスはとても強いのでまさか日本シリーズは勝てないと思っていましたが、まさかの優勝!
接戦が続く中、7戦目で見事日本一に輝きました。
そこで今回は「日本シリーズ7戦目で阪神タイガースが優勝する確率」を考えてみたいと思います。

前提条件

まず、阪神タイガース、オリックスがそれぞれ勝つ確率を定義します。
日本シリーズはそれぞれの本拠地で行われますが、甲子園、京セラドームそれぞれで勝率を定義しましょう。
セ・リーズとパ・リーグ分かれているのであまりデータがないのですが、wikipediaを使って過去5年分の勝率を調査しました。
それがこちらです。

過去5年分のセパ交流戦データ

wikipediaを使って過去5年分、といっても2020年はどうやらコロナの影響でデータがないようなので、2018年から2023年の交流戦データを調べました。
1年おきに甲子園、京セラドームを行っており、それぞれで合計何回勝利したか、を元に勝率を計算しています。
するとこのようになりました。

本拠地ごとの勝率

なんと、阪神は甲子園より京セラドームの方が勝ちやすいようです。
やっぱり涼しいですからね。
といっても声援は甲子園の方がよさそうですが、まぁなんせデータが少ないので…
あとは阪神は高校野球の間京セラドーム使っていたりするので、慣れているのでしょうね。

2023年日本シリーズ大勝利の結果

まず、2023年の日本シリーズの結果がどれくらいの確率だったか単純計算してみます。
wikipediaによるとこのようになっておりました。

2023年日本リシーズの結果

これを、本拠地ごとに勝率を当てはめて考えるとこのようになります。


日本シリーズ結果の確率

京セラドームでの勝率が0.8、甲子園での勝率が0.375だから、それぞれあてはめ、最後にこれを全部掛け算すると、0.00225(≒0.2%)になります。
4戦目で優勝が決まったり、オリックスが勝ったり、と様々なパターンがあるので、このパターンになるのはとても低い確率になります。
そこで次に、「7戦目で阪神が優勝する確率」を考えてみましょう。

7戦目で阪神が優勝する確率

計算は以下の4つのパターンを足した結果になります。
京セラドームでは4回、甲子園では3回試合をし、最後の試合は京セラドームです。

  • 京セラドームで4勝0敗、甲子園で3敗する確率

  • 京セラドームで3勝1敗、甲子園で1勝2敗する確率

  • 京セラドームで2勝2敗、甲子園で2勝1敗する確率

  • 京セラドームで1勝3敗、甲子園で3勝0敗する確率

計算式

ここではExcelの関数を使った式を紹介します。私自身数式をwebで綺麗に書く方法を知らないので、普通の文字で書けるExcel式にしておきます。

京セラドームで4勝0敗、甲子園で3勝する確率
=COMBIN(3,3)*POWER(0.8,3)*POWER(0.625,3)*0.8=0.1

京セラドームで3勝1敗、甲子園で1勝2敗する確率
=COMBIN(3,2)*POWER(0.8,2)*COMBIN(3,1)*POWER(0.375,1)*POWER(0.2,1)*POWER(0.625,2)*0.8≒0.135

京セラドームで2勝2敗、甲子園で2勝1敗する確率
=COMBIN(3,2)*POWER(0.8,1)*COMBIN(3,2)*POWER(0.375,2)*POWER(0.2,2)*POWER(0.625,1)*0.8≒0.02025(2023年はこのパターン)

京セラドームで1勝3敗、甲子園で3勝0敗する確率
=COMBIN(3,3)*POWER(0.375,3)*POWER(0.2,3)*0.8≒0.0003375

COMBINは場合の数(数式で言う「3C2」など)、POWERは累乗ですね。
7戦目は必ず京セラドームで勝たなければいけないので、
各パターン合わせて6回になるようにして、最後に京セラドームでの勝率0.8をかけています。

結果

以上4つの計算式を足すと、阪神が7戦目で優勝する確率は0.2556となりました。約26%。そこまで低くないですね。
6戦目で優勝が決まったりオリックスが優勝したりする確率もありますので、ぜひ計算してみてください。
因みに上記の「京セラドームで2勝、甲子園で2勝する確率」が、2023年日本シリーズで実際に阪神が遭遇した場合です。こちらは約2%ですね。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
この記事を書くにあたってまずは本拠地ごとの勝率を調べたのですが、
それが一番大変でした。
2022年などは阪神が3連勝していますから、
それだけを使うとオリックスの勝率が0になってしまい、0をかけると全部0になってしまいます。
ただ、プロ野球のデータというのはwikiだったり公式だったりにかなりデータが蓄積されているので、色々なデータ分析ができ、とても面白いと感じました。
私の愛するTableauでもぜひ分析してみたいです。
それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

Rieko

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