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若い劇伴作家のための映画案内#18

作品の幅広すぎな ジェリー・ゴールドスミス  ちょっと怖いやつ編

ものすごく時間が空いてしまいました。こういうのって勢いなので、間が開くと結構億劫になったりします。今まで、いろんなことを始めて、そうやって休止(というかやめしまった)してしまったものも多いですね。性格か。それでも音楽関係だけはもう50年くらい飽きてないので、やっぱりそういうことなのかなあとも思ったり。まあ、そんな話はさておき。

続き。
作品数がすごいので、僕も半分くらいしかみてないかもって感じですが
映画の打ち合わせで出てきそうな作品をピックアップで。
怖いもの系って前回書きましたが、それ以外も。
まずは『オーメン』1976。大ヒットしました。この前も書いたようにジェリーさんはこの作品でアカデミー作曲賞です。
まあ、怖い映画、ホラー映画ってなんとなくずっと当たっている感じがあるけれど、70年代は、オカルト映画という言い方でヒット作が連発しました。
なんといっても『エクソシスト』1973年。今やエクソシストなんて一般用語的になったけれど、この映画までは誰も知らなかったかも。音楽はマイク・オールドフィールドとジャック・ニッチェ。冒頭の『チューブラー・ベルズ』もオカルト映画の代表的な曲となっているけれど、(打ち合わせでは、エクソシストっぽくならないように と使われることが多いかも笑 そのくらい有名)ただし、実は映画用に作られたのではなく、マイク・オールドフィールドのソロアルバム(括り的にはプログレかな。ヴァージンレコードの一枚目!)としてリリースされたものが抜擢されたということです。ジャック・ニッチェはロック、ポップス系の作曲家、アレンジャーというイメージも強いですが、映画音楽もいろいろ。僕的には大瀧詠一さんが出したインスト・アルバム『多羅尾伴内楽團』ジャケはジャックの『The Lonely Surfer』のパロディだったりで、フィルスペクター的な方向のイメージなので、後でエクソシストのサントラやってると知ってちょっと驚きました。意識してなかったけれど結構僕の好きな映画のサントラやってました。「カッコーの巣の上で」「愛と青春の旅立ち」「スターマン」「ナインハーフ」「スタンド・バイ・ミー」など。タイトルくらいは知っていていい映画かと。
サスペリア』1977年 もブーム。めちゃ怖かった。音楽は ゴブリンというイタリアのプログレバンド。『ゾンビ』 - Zombi / Dawn of the Dead(1978年)のサントラもやってます。ゾンビという言葉とかこの系列の映画のスタートか。『サスペリア』は2018年にリメイク?され(未見)音楽はトム・ヨークでした。
この辺りはヒットすると必ず続編が作られていて、だいたいしょぼくなっていく傾向があるかなと笑
ジェリーさんに話を戻すと、
当時はSFホラーとしてめちゃ怖い映画として認識されていた『エイリアン』1979年。監督はリドリー・スコット。これも続編が山ほどありますが、一作目はマストチェックって感じかなあ。
社会現象的になった怖い映画としては『ポルターガイスト』1982年もあります。ただスピルバーグが製作なのでそんなに超怖いという感じでもなかったかも。言葉が流行りました。ラップ現象とかね。『トワイライトゾーン/超次元の体験』1983年も同じ座組で。これは60年代に流行っていたテレビシリーズが元。さらに同じ座組で「グレムリン」1984年。
トータル・リコール』1990年。これはSFです。
このコラムで何回も出てきているフィリップ・K・ディック原作。監督は
何かと物議なポール・バーホーベンです。主演はシュワちゃん。
2012年に コリン・ファレル主演でリメイク。こちらの音楽はハリー・グレッグソン=ウィリアムズ。
SF系、社会派系、サスペンス系、まだまだ作品多数ですが、ざっとみて映画としてはヒットしているものが多いかも。
ヒットするのも重要です。



映画をメインに劇伴の音楽プロデューサーをやっています。

音楽打ち合わせの時には、具体的な映画のタイトルが飛び交うことが多いですが、若い作曲家にとっては生まれる前の映画なんていう場合も多く、
どこから手をつけていったらいいかわからないなんて話も聞くので
打ち合わせで実際に出た映画とかを(不定期に、、、)紹介していきます。
何か、間違っていたことを言ってたりしたら、ぜひ、ご指摘いただければと
思います!

僕は映画評論家でもなんでもないので、こうやって文章を書くためには、ぼんやりとした記憶をネット検索や持っている本とかでちょっとだけピントが合ったものにしているわけです。なので新発見は何もないので、どなたでも得られる情報を、飲んだ時にちょっと偉そうに話したがるおぢさんの長話程度に読んでもらえると幸いです。

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