「自分の人生を見届けてやりたい」女優、花乃まみさんへインタビュー。
イタリア・ミラノでモデルの戦友として出会った、花乃まみさん。
彼女は、アクション映画やヒーローが大好きで、それらの話をするときは少年のような目をしている。
現在は女優として活動の幅を広げている彼女に、改めて今後の目標や自分自身について話す機会をいただきました!
▼まみさんプロフィール
カジュアルな関係ながら、真剣に話し合える。今回もそんなインタビューだったので、対談式でお送りします。
ー芸能活動を始めた当初と今とでは、頭の中って違う?
全然違う、まず職業。
最初はモデルをやりたかったし、役者は恥ずかしいし無理だと思っていた。
人の考え方って不思議だよね。
作品に携わっていると、こういう人たちと働きたいって気持ちが大きくなって、役者を目指すようになった。
特に、映画のエンドロールは役者だけじゃなく作品に携わったすべての人の名前が出るよね。
表に出ている人だけでなく、すべての人が記載されるエンドロールがすごく好き。
ー仕事のどんな瞬間が好き?
業界の最前線で活躍している人たちと一緒に仕事をしたときは、学びが多い。
先日、ある芸人さんとご一緒したときも本当に楽しかった。
スタッフさんとの関係作りや、場の和ませ方。
自分たちでおもしろい空間を作って、その中で仕事をするのが好きなんだろうなと感じた。
言葉にしづらいけど感覚で学ぶというか、「それ」を感じた時はすごい楽しい。
何歳になっても楽しいと思うし、みんなが芸能を目指す理由の一つなのかもしれない。
ーモデルを主としていた頃から、変わったことはある?
試行錯誤して女性らしくしていたけれど、自分が好きと思える容姿ではなかったのかもしれない。
日本では、中性的な女性と言われることは多いけど、海外で「中性的な女性モデル」として戦うのは簡単じゃない。
だから、女性モデルとして戦っていくつもりだったから、女性らしさも出すように努力していたよ。
アジア人の女性モデルといえば、細くてきれいなイメージが強かったからね。
ーボーイッシュな自分は好き?
ボーイッシュな格好が好きなのもあるけど、なにより落ち着く。
どんどん自分が落ち着く姿になっているのかな。
昔から、絶対にスカートが履きたい時期と、スカートなんて履けない時期があった。そんな感じで気持ちと容姿がころころと変わっている。
2~3年前は「自分はモデルをやるんだ!」という意識があったからね。
細身の服をきて、体のラインを見せるのがモデルとしての美意識だった。
それでも、今の自分のほうがずっと好き。
ーオーディションでも中性的な雰囲気を出す?
オーディションの種類によるかな。
クライアントが「男役をやってみて。」と言えば男性を演じる。
女性役のオーディションへ行っても、男性役しかせずに終わることもある。
ー心と容姿が一致しているということ?
セクシュアルマイノリティ(LGBT)って、ふつうに周りにいるんだよね。
私もなにが正解なのかわからないけれど、周りにいるから意識するようになったのかもしれない。
いろいろ考える時期もあったけれど、今がよければいいからやめた。
女優として活動していくけれど、いつかはセクシュアルマイノリティに関する役をしたい。
ーライフスタイルで大事にしていることは?
食はめちゃくちゃ大事。
節制する期間も頑張る期間もあるけど、基本は食べるようにしてる。
最期に「もっと食べておけばよかったー!」ってなりたくないからね。(笑)
その代わり、体を絞るための筋トレは苦じゃない。
役のために絞られた体が必要なら、絞ることも仕事だから。
ーワーホリを計画中。主な目的は?
海外で働きたかったという夢のためでもあるし、これから英語で役を演じるために英語環境に身を置くためでもある。
ーワーホリ後のプランは?
留学をして滞在したいけれど、ビザの関係で帰国するよ。
日本にも海外映画のキャスティングディレクターがいるから、海外進出のチャンスは十分にある。
そして、日本でキャリアを作ればビザ問題も解消できる。
海外映画に出ることが目標だから、一つの手段として帰国はするけれど、流れは止めないつもり。
ー芸能を始めた頃からプランを立てている?
プランを立てて行動するようになったのは、ここ1〜2年。
以前は、その場その場で物事を進めていた。
プランを立てて成功する人、立てずに成功する人どちらも存在するよね。
今は、計画的に結果を狙う方法を試している最中。
ただ、どのような展開になっても「英語を学んで仕事をしたい」という根本からは外れていないかな。
やりたいことに身を置くって大事だよ。
イメージがあるのなら、近い環境に身を置くように意識している。
ー海外映画の手前で、目標を設定するとしたら?
国内映画にメインの役として出演すること。
その先はセクシャルマイノリティを描いた映画に出ること。
アクションのスキルも活用して、かっこいい女性役を演じたい。
私がこの目標を達成すれば、いろいろな人の可能性が広がると思う。
「大丈夫だよ!」って伝えられるんじゃないかな。
ー今のまみは、プロ?
回答をいうとプロ。仕事もお金もいただいているからプロだよ。
ただ自分なりに、超えるべき一線があって・・・。
業界から認められたときには、生活のために副業をしていないと思う。
台本を読んでいる時間も、私生活のあらゆる面で、プロとしてやっているよ。
でもお金=評価だから、副業を捨てきれていない時点でプロとして認められていないのかもしれないね。
今の私はその一線を超えないといけない。
役者の仕事をしているときって、すっごい楽しいんだよ。
世間的にみて、「まだそれやってんの?」と思われても私はそれでいい。
何を言われても好きなことをしている自分を誇りに思ってる。
ーまみが一線を超えたときのイメージって?
「ついてこいよ!」みたいな感じ。
一線を越えたとき、生きててよかったって思うだろうな。
私が一線を超えられたら、夢を持っている多くの人に「諦めずやってみなよ!」って伝えたい。
誰かの刺激になるような人物であればあるほど、結果はついてくるはずだから、私は人を刺激できる人になっていきたい。
ー例えば、死後に結果が出たら満足すると思う?
生きてて元気なうちに叶えたい。
しっかりと実感したいし、自分がどういう人生を送ってきたか見届けたい。
死んでから結果が出るというのは、イメージできないかな。
ー活動する中で、絶対に守ることって?
やらずに後悔しないこと。
年齢を気にするとしたら、今この瞬間が一番若い。
やりたいことがあるなら最短でやる。
やって後悔することは学びになるけど、やらなかったら時間を捨てるだけでしょ。
人は、怒られたり失敗したりを繰り返して成長してきた。
大人になっても純粋な気持ちでやっていきたい。
ーそう思ったきっかけは?
過去に悔やんだことがたくさんある。
遡るとキリがないから、「今やればいいじゃん!」という考え方になった。
立ち止まっている人をみても、気持ちはわかるけど・・・。
やるかやらないかは自分で決める。正解・不正解はやり切るまでわからないからね!
ーまみ、ありがとうございました!
過去の経験を無駄にせず、駆け上がっていくためのバネにする。
奮闘している真っ最中の熱量や、好きなことを言葉にする素直な声のトーンがとても魅力的でした。
海外映画のスクリーンで、まみの演技を観られるのを心から楽しみにしています!
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