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ふき 薬効


名前 フキ、 蕗、苳、款冬、菜蕗
科名 キク科
学名  Petasites japonicus


平安時代(905年)に編纂された法令集の「延喜式(えんぎしき)」や、現存する日本最古の薬物辞典である「本草和名(ほんぞうわみょう)」(918年)にふきの記録がある。

成分

主な成分は、クエルセチン、ケンフェノール、苦味質、精油。フキ特養のフキノール酸、ペタシフェールなどのポリフェノール類が多く含まれる。葉には苦味配糖体や粘液、サポニン、コリン、タンニン、酒石酸を含む。さらに、ビタミンA、B1、B2が豊富に含まれる。

薬効

動脈硬化やがん、アレルギー症状などを引き起こすといわれる活性酸素を除去する抗酸化作用がある。

花茎や葉は鎮咳去痰、苦味健胃作用があり、咳、胃もたれ、胃痛、喉の痛みなどに用いる。生の葉は切り傷、虫刺されに外用する。 生の根は打ち身、外傷、喉の痛みに服用。またはつき潰して患部に塗布する。

花粉症、アレルギー鼻炎、毒消し。

毒性

フキは灰汁が強く、肝毒性が強いペタシテニン(Petasitenine、別名フキノトキシン)などのピロリジジアンアルカロイドが含まれているため、食べるときは下茹でして灰汁抜きをする必要がある。

胎毒下し

ふきは胎毒下しとして最近まで利用されてきた。胎毒(タイドク)とは胎児が生まれるときに赤ん坊の消化管にへばり付いてしまった腸の垢のような物のこと。それがあると子供をして癲癇、皮膚病、食思不振、嘔吐症などを引き起こし、一生にわたって害をなすとされる。この胎毒の治療をする事は重要なこととされ、古くは源氏の胎毒下しの薬があり、明治時代の末にわたるまで胎毒下しの丸薬が一般的に発売されていた。
ふきの根(欵冬根)を甘く煮たものを生後初日よりのませれば、その一生に渉る煩いを避けることができるという。
※欵冬(カンドウ)は、ふきの別名。


冬眠から目覚めたクマが初めに食べるものがフキという話がある。フキが体に溜まった脂肪を流し、味覚を刺激して活動が始まるのだそう。

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