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【お茶の話】煎茶じゃないお茶

山里の家を訪ねた時の話、つづきます。
山菜を入れた袋の中に、静岡新聞の切り抜きを入れてくれてありました。たぶん新聞読んでて、私を思い出してべりっと破っておいたんだな。
煎茶ではない、古くからあるお茶の作り方についてのコラムでした。

寒茶は新茶の逆、寒さが最も厳しい頃、愛知県豊田市の足助で作られてきた番茶の一種です。山の茶の木に積もった雪を払って枝を刈り取り、大きな蒸し器に入れます。枝を振ると葉がパラパラと落ちるくらいまで蒸してから、天日で干せば出来上がり。

ふむふむ。柿の葉で作るお茶みたいな作り方です。説明によると煎茶よりもカフェインが少ないようです。

福井県や鳥取県にはもっと古いタイプのお茶があります。秋口に枝ごと刈り取り、軒先に吊るして干すだけ。これは陰干し番茶と呼ばれます。

これなんか全く、どくだみやびわ、その他の野草茶と同じですね。
私も実はこういうやり方で、茶の葉で作ってみたことがあります。煎茶とは全く似て非なる味で、どちらかというと癖がない印象だったのを覚えています。
お茶の葉っぱは天ぷらにしても、平凡な味だしなあ。

こういう話を聞くと、煎茶という飲み物がいかに贅沢かと感じます。
蒸したり潰したり伸ばしたり、時間も手間ヒマもかかる。よくも今のような作り方を思いついたなあ、どういう経緯があったのかなと思いを馳せます。

ましてや、手揉み茶なんてほとんどが機械化された現代で、手揉み技術を守り続けていることが、いかに頑固で贅沢なことか。
時代の遺物も甚だしい!!

でも好きなんだよなあ。

我が家には緑茶はもちろん野草茶もあれこれあります。緑茶で十分足りているのに、そこいらで採ってきた野草を干すのも好きなんです…ひとりではとても飲み切れん(;´∀`)それなのに、息を吸って吐くように作り続けてしまうのであります。今も、ベランダではヨモギが風に揺れています。

画像はドクダミと、えーと、レモングラスだったかな。。。

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