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わたしが組織行動論を学ぶ理由~ヒトを科学したい欲求~

「なぜあのひとはこんな行動をとるのだろう」
「あの発言はどんな意図や背景があるのだろうか」

わたしはこうしたことを察することが、苦手だ。
正確には、動物的に、相手の感情を理解する力が弱いと自覚している。
ロジックで、言語で、理解をしたい人間だ。

組織における人の行動・態度。
そこにはなんらかの要因があるはずだ。
それを理解し、予測することができれば、
経営はもっとうまくいくのではなかろうか。

わたしは人事・経営企画の仕事をしながら
そんなことを考えて、この分野に興味を持った。
感情感知力が低いので、統計・データでアプローチして、
人間を理解できる人間になろうとしているのだ。

今日からは、わたしが組織行動論の基礎を学びながら、
理解を深め、人間行動の要因を知っていく、
ヒトを少しだけ科学する旅にお付き合い頂けれたら幸いだ。

組織行動論(organizational behavior)とはなにか


「なぜこんなことが起こるのか?」を解き明かす
組織の中の人間行動に関する理論のことだ。

要因 → (?) → 行動・態度

(?)を解き明かすのが組織行動論の領域だ。

といっても、そうシンプルなものではない。
あたりまえだが、人間行動の要因は複雑だ。

組織の要因、職場・リーダーの要因、個人の要因、
さらに背景としては国・文化・社会制度もあるだろう。
それらが個人・集団の態度・心理に影響を及ぼし、
行動につながり、組織成果としてあらわれていく。

組織行動論を学ぶ意義


組織行動論は、「なぜ組織がこうなるのか」を解き明かす理論だ。
しかし「へえ~」で終わっては意味がない。そうではなく、
組織行動論は使うことに意義がある。ではどう使うか?

「予測」と「説明」だ。

「予測」とはなにをさすか?
より成果につながる組織の中の個人の行動を引き起こすことが可能になる。
あるいは、成果を押し下げてしまう行動を抑制することもできるだろう。

「予測」とは


具体的にはどういうことか。

例えば組織への参加行動にあたる「採用」ではこんな考え方がある。
採用とは、「能力」と「期待」のマッチングである。
企業が求める「能力」を充足することはもちろんだが、
個人が企業に求める「あらゆる期待」のマッチングも行われる。
「期待」とは、給与、教育機会、雰囲気、職務、職場…多岐にわたる。

この「期待」を事前に調整するには?
リアリスティック・ジョブ・プレビュー(RJP)採用という考え方で、
ポジティブだけでなくネガティブな面も紹介することが有効だ。

①ワクチン効果(入社後のリアリティショックを抑える)
②セルフスクリーニング効果(自然と選抜され、応募しなくなる)
③コミットメント効果(企業に対し誠実な印象を受け、好意的になる)

こうした効果を「予測」し、採用時の情報提供を行う、
そういった選択肢を得られることが、理論の実践の仕方である。

「説明」とは


もうひとつの意義の「説明」とは?
上記の理論に従って、RJP採用に取り組んだとしよう。
残念ながら思い通りに事が運ぶことはほとんどない。

しかし、それでも起きた現象を説明するベースに理論は使える。
どこが予測どおりで、どこが予想外だったのか。
そしてそれはなぜ起こったのか。
それを「説明」することが、次のアクションにとって重要になる。

「理論」を学ぶ→「予測」してアクション→予測外を「説明」

このサイクルで理論を使いこなしていくことが実践といえるのだろう。

アカデミック・プラクティショナーを目指して


わたしが目指したいのは、アカデミックプラクテイショナーだ。
学術的なバックグラウンドを持つ、実践者になりたい。
つまり、研究家ではない。ゴールは実践、実業だ。

現場に集中するのが一番だ、現場でしか結局学べない。
それもわかる。試行し、経験を得られるのは現場だ。

が、わたしは日々実務に取り組む中で、
ほんとうにこれが最短ルートなのだろうか、
先人の知恵をかりてもっと予測の精度をあげられないか、
そんな風に感じることが増えてきた。

そういうわけで、経営・組織を学ぶべく、
社会人大学院に向けての勉強に取り組んでおり、
この「組織行動論」は、なかでももっとも関心の高い
重要な領域であると感じている次第だ。

しばらくは、この学びを深めるプロセスとして、
noteにしたためていくというアウトプットをしたいみたい。

それでは今日も学びおおき一日を!
Have a nice day!!

りく



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