コジマ

日々の生活の中で生活をフル無視して考えたことを綴ります。

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最近の記事

手に入れる前に

 仮に、僕が結婚していて子供がいるとしよう。そして、離婚したいと思っているとする。理由は何でもいいが、とにかく「もうこの人とは一緒にいられない」と思ったのだし、それが一番賢明な判断だと、直感が告げているのだ。  すると、僕は誰かしらに「離婚なんてけしからん。なんて無責任な男だ。夫として恥ずかしいと思わないのか?親御さんも悲しんでいることだろう。子供のことは考えたのか?」などと責められるリスクを負うことになる。それは友人かもしれないし、同僚かもしれないし、最もありそうな話

    • 脱フォロー・フォロワー社会に向けて

       今の世の中では、一人一人が自分に帰属する意見を表明せずに、自分が気に入った意見やコンセプトを持つ集団の一員になったり、それを掲げる意見者へのフォローを表明する風潮が強い。個人がそれぞれ直接自分の言葉で声を上げ、意見どうしをすり合わせ洗練し合うのではなく、言語感覚が突出した代弁者(作家やアイドルや起業家、アルファツイッタラーなどのネット有名人)を、自分の言葉を使って意見を言う事ができないその他の人々がフォローする。まるで御神輿の上に立たせるかのように、一部の人を祭り上げる。そ

      • 日本に信仰は存在するのか?

         今まで私は、神とかを「信じる」ってのは、荒唐無稽な物語や説明を何の批判もなく受け入れることだと思っていた。「遠い昔、遙か彼方の銀河系でね...」「へぇ、そうなんだ」っていう具合で。まぁ、それも一種の信じ方だ。でも人が何かを信じるに至るプロセスはそれだけじゃない。  もっと強固な信じ方のプロセスでは、人は一旦疑問を持つ余地が与えられる。自分が2000年前の人間で、キリスト教をまだ知らない平民だとする。宣教師に導かれ聖地(エルサレムなど)に訪れてみる。すると、荘厳な大聖堂

        • 知ることと勉強すること

          知りたいという欲求がある。インド西部のタール砂漠に生息する生き物、40億年前に火星にいたかもしれない微生物、報酬を受け取る事により行動のモチベーションが下がる心理効果、社会能力と引き換えにある種の知能がとんでもなく高まる奇病、ネットで拡散する猫の画像とウイルスの繁殖に見られる共通点、存在しないはずの生き物を見たと確信する人々、インターネットの基盤となる暗号通信プロトコル。それらについて知ることはいつでもワクワクする。普段何気なく暮らしている世界の仕組みはどうなっているのか。そ

        手に入れる前に

          意外性の話

          意外性のある生き方が好きだ。それはクリエイティブの本質だ。「物づくり」とは少し違う。物づくりという言葉には、あくまでも実直に真面目に、本来あるべき形を作り上げていくというようなニュアンスを持っている。職人の感覚だ。  自由や意外性は、社会の文脈に囚われない事を志向するからこそ、逆説的に社会の文脈を必要とする。ホストクラブで働く北大生(僕の友人)、インド哲学やヒッピー思想を愛するIT起業家(よく知らないけど、果物でコンピュータを作った人?)、映画を愛するゲームクリエイター

          意外性の話

          パブリックな感情を大切にする

          私は今まで、自分の行動が自分の人生に及ぼす影響について考えてきた。しかし、それはつまらない事だと気付いた。  プライベートな動機・感情で生きるとつまらない。プライベートな感情とは、誰か身近な人に認められたいとか、これをしたら尊敬されるかもとかこれをしたらモテるかもとかいうことだ。  プライベートは本質的に自己充足的なモノだ。自分で「幸せだ」と思えればそれでいいし、満たされなければ永遠にそれを埋めるべく彷徨うことになる。  それよりも、自分の行動が世の中に及ぼす影響に

          パブリックな感情を大切にする

          育児してる人凄すぎて凄い

           育児に1640万円掛かると知った。思わず言葉を失った。それだけあれば少なくとも世界2周以上はできるし、起業だって試みることが出来る。事業に失敗できる額だ。大学院に進学して修士号や博士号を取ることが出来る額でもある。数回の転職や海外移住・留学も可能だ。つまり、経済的・地理的・職業的・学業的な冒険を「棒に振ってまで」する価値があると判断した人間がすることなのだ。  そんな判断はとても出来ない。そんなことにはとても耐えられない。私自身の人生を犠牲にすることになるのだ。「親にな

          育児してる人凄すぎて凄い

          嫌いなことから考える

          せっかくなら、自分が愛することのできる分野に携わりたい。 そう思ったので大学を辞めてみた。留年や休学を繰り返して7年間も在籍した場所。思い出はたくさんあるけれど、一時期はその全てに敵意を抱いていた。 大学で得た最も有益な学びは、ある事を成し遂げた理由が、成し遂げた後の動きに現れるということ。 私は、大学に進学すること(というか入学試験)を、唯のレースゲーム のようなものだと捉えていた。集団の中での緊張感、教師や親が急き立てるなかで生まれる切迫感も含めて、まるでスポーツの

          嫌いなことから考える

          大道芸人が教えてくれた「他人のためにお金を使う喜び」

          さっき(9月23日22時半ごろ)、池袋東口でたまたま大道芸人のパフォーマンスを見た。路上マジシャンをしていた。 パフォーマンスも面白かったけど、私が感動したのは彼が観客にお金について話すときだった。 彼は言った。 「大道芸という文化は、皆様からのお気持ちによって成り立っています。こういう話をすると日本人の場合、立ち去られてしまうことも多いんですけれど、僕は正直に言います。お札を下さい。」 「お札を下さい」の前に音楽を止めて、静かになってから敢えてそう言って笑いをとって

          大道芸人が教えてくれた「他人のためにお金を使う喜び」

          大学を辞めたい大学生がまず読むべき本

           6月ごろになると、新しい環境にもだんだん慣れてきて、そのぶんその場所の欠点が目につきやすくなる時期だと思います。そろそろ「会社辞めたい」と言い出す新入社員や、「大学辞めたい」と言い出す大学1年生が急増します。  僕も大学は中退しましたが、ネットでは毎年この時期になると「大学辞めたツイート」とかが話題になったり、場合によってはプチ炎上を巻き起こしている印象です。しかしあの手の不毛な言い争いに参加するくらいならば、その話題について考えつくした専門家の意見を参考にするほうが

          大学を辞めたい大学生がまず読むべき本