そもそもなぜ虫なの?
よく言われます。
「何で虫なのか?」と。
幼少期に虫を食べてたなんて背景もありませんし、しいて言うならどこかのお土産のイナゴの佃煮を食べたくらいだと思います。小学生時代に校庭のアリを食べてました…。
それはさておき、晴れて独立開業を決意してお店を開くに至ったときに、なぜ虫を扱おうと思ったのか。
食材としての扱いに多少の広まりは感じるものの、未だに昆虫=食材と思う人は少数派。寧ろ食べたくないと思ってる人が圧倒的多数です。
じゃあなんでそんなリスキーなことをしてしまったのか…
理由はいくつかありますが
・おもしろそうだから。
・誰もやってないから(やる人が少ないから)
それだけならリスクを冒してまでやる必要もないのかもしれませんが
・もっと美味しく出来るのに…
これが最大の理由かもしれません。
既存のお店や昔のレシピを悪く言う気はありませんし、その食文化には特大のリスペクトです。
ただ、実際にいくつか食べたり昆虫食のイベントに参加して思ったのは「もっと美味しく出来るのに」でした。
勿論美味しく調理した料理や感銘を受けたものはありますし、先人達のお陰で今があるので尊敬してます。
ただ、絶対数が少ないのとある程度の調理技術を持った人が携わることが多くはないので、どうしても素材ありきでありインパクト重視。料理の比較対象が少ないので仕方ないのですが、内輪で納得はしつつもそこで完了してしまう。美味しさの面で昆虫である必要はあるのか?などなど、疑問や改善点、それを踏まえたら伸び代しかありません。
そんな業界はあまりないですし、私は昆虫食歴は浅いですが、料理人歴はそれなりにあるので、そんな切り口からこの世界に入ってみようかなと。
私の料理人としての実力は2流か3流かもっと下の方かもしれませんが、それでも昆虫食コースを提供するとかなり良い反応を頂きます。
それって、世界の一流料理人が昆虫食を本気で取り組んだら…凄いことになるんじゃないか!!と思います。
現状、あえて昆虫食に手を出す料理人は少ないですが(寧ろリスクになる)
未来の巨匠が昆虫を食材として使いたい!
となってもらえたら幸いです。
凄いは人がたくさん出てきて食べる側に回ることが出来たら、幸せかもしれないです。いや、それはそれで困るからたくさんはだめだ。
そんなわけで、昆虫をどう調理したら美味しくなるかを日々考えながら細々とレストランを経営しております。(通常メニューは鹿や猪等ジビエとか推しです)
これをみて昆虫がどんな調理されてどんな料理になるか興味を持ってくれた方、来店お待ちしております🐝
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