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Vol.1.26 言霊の恐ろしさを痛感した話し。

「今度ウチ主催で自己啓発セミナーをやるんですが、青沼さんもいかがですか?」


派遣で働いていた頃、契約更新の面談に来ていた派遣担当者さんからそのセミナーの案内プリントを渡されながらそう言われた。

そのセミナーは、グループディスカッションと自分の理想や夢をマインドマップに書き出して自己実現を促すというセミナーだった。

この頃、自己啓発本を読むようになってマインドマップにも興味があったので、私は二つ返事で快諾して参加することにした。


この記事の前置き

講習当日。
参加者は同じ派遣会社に登録した者同士だった事もあり、派遣先での話をしたり聞いたりするのが楽しくて、初対面ながらもその日の内に打ち解けて和やかな雰囲気になった。

グループディスカッションの内容は、用紙に書いた折れ線グラフを用いながら自分のこれまでを振り返るものだった。

壇上ではなくテーブルを囲っての発表だったので、私はしどろもどろながらもなんとか発表を終えて、他の人の発表を聞いた。

自分では経験をする事はない経験をした人の発表は聞いていて楽しかった。

グループディスカッションが終わって、お次は自己実現のマインドマップ作成。

マインドマップのテーマは、『数年後の東京オリンピックまでに自分がどうなりたいか』だった。

講師の先生が書いたマインドマップをお手本に、自分のマインドマップを書いた。

まずはやりたい事をいつくか書き出し、そこからさらにどうしていきたいか、実現するかしないかはとにかく度外視して思いつくままに書いていった。

実現しないだろうにこんなこと書いていいのかなと戸惑いながらもなんとか書き上げて、セミナーは終了した。


ここからが本題

それから数年後、このマインドマップを書いた事が私にとって良くない結果としてひとつ実現してしまった。


たしかに書いた。

たしかに書いたけどさ…

そういうことじゃねーんだよ!!!と叫びたくなったのが率直な感想だ。

なんでこうなっちゃったんだろうと悲観していると、以下の記事で紹介した本と出会った。

https://note.com/rin_aonuma/n/nf63210794811


この本を読んだ事で、腑に落ちる事が多々あった。

自分のやりたい事や夢を具体的に願う事がなによりも大事だというのを学んだ。

そして、その良くない結果となった出来事が私のせいでそうなってしまったとまでは思わないが、言霊がいかに恐ろしいものかを思い知った。


言霊はこちらの事情なんて知らない。

空気を読んでくれない。

察してもくれない。

ただ願った事を叶えただけ。

それが私にとって良いか悪いかなんてお構いなし。


例えるなら、飲食店でカレーライスを注文したら、激辛カレーライスがきたようなものだろうか。

(私は中辛を頼んだはずなのに)あの…ちょっと違うんですが…

「えっ?だってカレーライスって言ったじゃん?」

いや、そうなんだけどさ…。そうなんだけど、そういう事じゃなくてさ…。

リアルの飲食店ならこうはいかないだろうが、自分の願望を具体的に注文しなかったこちらが悪いと認めざるを得ないほど言霊の力は強大で偉大だ。

めちゃくちゃ怖い。


元々自分の願望をいうのは苦手だった。

その理由は夢を実現するのが怖かったのだ。

夢が叶ったら叶ったでその次は良くない事が自分の身に起こってしまうのではないかと思っていた。

良くない事が起こるぐらいなら、平穏に過ごしたい。

そう思って願望も最小限に留めて自分を守ってきた。

それがマインドマップの悲劇を経験したことであの悲劇を再び繰り返さないためにも、今では自分が心から願うことだけを唱えるようにしている。

叶った事を怖がらずに受け入れる覚悟を持たないといけないと本当の意味で夢を叶えられない。

遠慮なんかしてらんねえ。

自分の夢を叶えるのは他人ではなく、結局自分なのだから。


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