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水虫夫の嘆き

「セックスの時も、片一方だけ靴下はかなきゃかなぁ…」
夫は真剣な眼差しで、わたしに問いかけた。

「それってとっても滑稽だね…」としか言い返せなかった。
水虫なのであればセックス中だろうと靴下は常に身につけていただきたい。

でもセックスのときに、靴下片一方だけはいて、その原因が水虫だなんて考えただけで絶対に笑っちゃう。

事の発端は本日19:15頃、夫が買い物袋を下げて帰ってきたのでそれを受け取ってビールやらを冷蔵庫にしまっていたとき。

食品と一緒にファブリーズやバスマジックリンも入っていたので、整理しようとしたところ見慣れない塗り薬を発見。

「「水虫用」」

。。。水虫??
ねぇ、水虫って?!
水虫なの?!?!

つい、少し大きな声で問いただしてしまったために夫が傷ついてしまった。

だって、いつもわたしより20分も長く、毎日とても一生懸命お風呂に入ってる夫が?
「こまちゃん、ちゃんと洗ったの?!」と問いただしてくる夫が??

面白すぎて笑ってしまった。

聞いたことはあるけど実態はよくわからない、しかし絶対になりたくない病気=水虫である。

わたしはうつりたくない一心ですぐさま靴下をはき、お風呂に入った。
普段なら平日掃除なんてしないけど、クイックルワイパーで必死に床を磨いた。

そんなわたしの姿に

「俺だってなりたくてなったわけじゃないのに!」
そりゃそうだ

「まだ水虫だって決まったわけじゃないし!」
そうなの…?

これ以上笑うなら、こまちゃんのこと無視するからね!と言われたけどどうも笑いが止まらない。

その後、夫にも靴下を履くことを強要。
片足靴下でウロウロする姿を見るだけで、どうも笑いが込み上げてくる。

いつもあれこれ小言を言われている側なので、夫の欠点を見つけられて嬉しい。という気持ちも若干ある。

どんなに小言を言われても
「でも、あなた水虫ですよねぇ?」という気持ちで対処できる。楽しい。

夫は真剣な眼差しで、お風呂上がりに足の指を1本1本拭いて、塗り薬を塗っている。

なんだか今更になって可哀想な気持ちになってきたので、頭をポンポンと2回叩いてあげた。セックスの時は靴下を脱いでもいいかもしれない。

かわいそうな水虫夫。
水虫じゃないかもしれないけど、早く治るといいね。

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