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続けられる自分になる魔法|そもそも「続ける」の定義とは

「続けられる自分になる魔法」シリーズ、3つ目。

今回は、そもそも「続ける」ってなんだろう? という話について考えてみる。

やり方を変えたら「続ける」にはならない?

ブログでの日々の取り組みに関して、あるとき「あなたは何ひとつできていない」というメッセージをもらったことがある。「一度決めたことを変えてばかりいる」というのが理由だそうだ。

確かに、決めた収納の定位置を変えたり、やってみてやり方自体を変えることはよくある。でも、それっていけないことなのだろうか。最初に決めたのとまったく同じように、毎日、ずっとくり返すこと。それが「続ける」ということ?

私はそうは思わない。

やり方を変えるというのは、前向きなことだ。

だって「その取り組みを続けるため」にすることだから。逆にいうと、現状のままだとうまくはいかず、それこそ続かなくなってしまうはずなのだ。

たとえば、収納に関していうと、娘の成長に合わせて手が届く範囲が広がったので、自分にとって理想的だった収納場所を崩さなければいけなくなった。私にとって便利でも、娘が危ないものを取り出せたりするのはよくないからだ。

一方、「基本的にこのやり方でずっといけるな」と思うものもたくさんありり、実際にやり方を大きく変えることなく続けられている。たとえば、私の1冊目の本に書いてある「魔法の家事ノート(スケジュール)」などがそうだ。

(※というか、本に書くことについては責任を持ちたいので、きちんとメソッドとして確立できたものだけを書いている。マイナーチェンジやちょっとしたアップデートはあるかもしれないけれど、取り組みそのものを大きく変えたり、やめたりすることはない)

あの形式になるまで、4年近く試行錯誤をした。

糸綴じノートに日々のログをすべて取っていく方法。単語帳にtodoリストを書いて確認するだけの方法。スマホアプリ。Evernote。GtD。カレンダーに手帳……。

何度も失敗をくり返していくと「自分の苦手ポイント」が見えてくる。たとえば、私の場合、くり返し行う家事を毎日新しく書くのがとても面倒だった。だから、極力書かなくてもいい仕組みをつくった。詰め込みすぎると続かないこともわかった。だから、1日に行う週ごとの家事の上限数をざっくりと決めた。なるべく細かい単位でやるようにした。

こうしたたくさんの失敗を経て、ようやく「続けられる」自分になったのだ。

だから、試行錯誤も「続ける」の一つの形だと私は思う。そのやり方じゃなくても、行動そのものを続けていればいいんじゃないかな、と。

毎日続けていなければ「続ける」にはならない?

次に、頻度について。これはよく相談をいただくことだ。

「一時期はうまくいっていたけれど、途中で挫折してしまう」ということ。

これは、とてもよくわかる。私自身、前述した「スケジュール」を1日も欠かさずに続けられているわけではないのだ。

続けるためには、大きな障壁がある。それは「すぐに取りかかれる状態になっているかどうか」だ。

先ほど紹介した「スケジュール」は1ヵ月分の家事の予定を一枚でわかるようにしたメモだ。だから、月はじまりに「印刷されて、必要事項が書き込まれている」必要がある。

でも、先月末は急な帰省で家を空けたし、そのあと高熱を出して寝込み、家族も体調をくずし……。つまり、どうにも準備ができないまま、月半ばまで来てしまったのだった。こういうとき、私は「じゃあ来月からまた再開しよう」と考える。

それで「継続している」と自分で決めている。だってこれは「やらない」のではなく「事情があってできなかった」のだから。

「やらない」と「できない」は大きく違う。「やらない」というのは、自分に合わなかったり、やってみたけれど楽しくなかったり、効果をまったく感じられなかったりして、その行動そのものをあきらめることをいう。

「できない」というのは、やりたいという意思がある。でも、自分に合う方法が見つからなかったり、準備ができていなかったり、なんらかの事情でうまくまわらない状態だ。行動そのものを諦めていない。

先ほどのスケジュールに関しても、今月はもう作り込むのが面倒だからやめようと決めていても、この1枚があるのとないのとでは効率がぜんぜん違うことを知っている。だから、来月また再開する。

だから「できない」=「続かない」にはカウントしない。

継続条件が「毎日」じゃないものだってたくさんある

なにかを続けている。そうきくと、一定の頻度で必ずやっているような印象を受けないだろうか。でも、よく考えてみると、継続条件が「毎日」じゃないものだってたくさんある。

たとえば、ブログ「365日のとっておき家事」は、そのタイトル通り、毎日必ず更新することを継続条件として事前に設定した。この期間中には、つわりで入院したり、出産したり、帝王切開なので10日以上入院したこともあった。だから、ブログ更新に関しては、とにかく「先取り」をした。娘が生まれた日は、1ヵ月後のブログまで終わっている状態だった。

でも、さまざまなノート作りは別だ。私は15種類以上のノートを作っているのだけれど、それはすべて「続いている」。それらは「時間があって、やりたいときに、少しずつ作っていけばいい」と決めているから。

だから、継続条件をゆるめるのも「続ける」秘訣のひとつだ。

私なりの「続ける」の定義

「ノートを書く」というのに馴染みがない人も多いと思うので、だれにでもわかりやすそうなテーマ”ダイエット”でまとめてみる。

◎いろいろなダイエット方法を試行錯誤して数年になる
  →ダイエットを続けている
◎今はダイエットをお休みしているけど仕事が落ちついたら再開する
  →ダイエットを続けている
◎今はダイエットをお休みしているけど、いつかはまたやるかもしれない
  →ダイエットを続けていない

つまり、

①「やりたい」という強い気持ちがある

② 途切れ途切れでも「行動」している(or 今はできない事情があっても必ず「やる」と決めている)

の2つを満たしていれば、”続けられている”。私は「続ける」をそう定義している。

そのうえで、「毎日できていないから、もうあきらめる。ハードルが高い。自分にはむりなんだ」と感じたらどうするのか。そういうとき、私はこう考えてみる。

①それは本当にやりたいことか?
②やり方で見直すべきところはないか?
③継続条件のハードルを上げすぎていないか?

自分にとって、本当にやりたいことではなくても「みんながしているから」などの理由でやっていることもあったりする。そういう場合は、①を考えると自然にやめられる。

でも、①について「本当にやりたいと思う」と回答できることだったら、②と③の質問にじっくり向き合っていけば、いつかは続けられるようになる。これまでの経験から、私はそう思う。


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