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POM

電気ねぇ。。。

意識が全て放課後の方向に向いている僕には学校は苦痛でしかなかった

やりたいことができないし時間を拘束されている気がして気が気じゃなかった

とりあえず行動に移したい僕はすぐに方法を調べたしかしどう考えても無理だった

問題はたくさんあったが一番の問題は住所がないということだった

あの廃墟は誰の管理でもないので僕たちが電力会社に言ったところで契約なんてまず不可能だった

電気を一から通す方法も考えたのだがどう頑張っても最終的に電力会社に行くことになるので結論からいうと工場を契約してその場所の管理者にならないと電気は通せないことがわかったので僕たちはバッテリーではなく別の方法を考えることにした

ただりついたのは発電機でこれしかなかった

発電機はガソリンを動力とするので契約なんて面倒な手間はかからないしガソリンを調達するのはそこまで難しいことではないという確信があった

早速ギリーを使い発電機を買う方法を模索していくが高いとにかくまだ子供の僕にはとてもじゃないけど出せる値段ではなかった

お年玉を3年分ぐらい貯めてやっと手が届くかなというレベルだ

僕は少年ながら何をするにもお金が必要なんだと再認識した

とにかく行動力や実現性を高めるためにはどうしてもお金が必要なったので僕はギリーを使い仕事を探しているという内容を発信した

来たのは当然怪しい業者からの連絡や絶対に犯罪だろこれっていう内容の返信だったが家庭環境や孤独感が相まって僕は犯罪を犯してでも実現することにした

退路を断つというのは大ごとかもしれないが家に帰ったところで何もないし虚無感を抱えて生活していくぐらいなら僕はあらゆる手段を使ってでも前進するべきだとそう心底からそう感じていた

止める大人もいなければ注意してくる大人もいないので常識とか良心をこの何もない虚無感があふれ出るブルー色の部屋に置いていくと決めた

悲しみの色は僕の事を氷のように冷たい表情で突き刺してくる
僕の持つ温かさは今この氷を溶かしてしまいそうだったので自分の中にいる常識を氷以上に鋭い刀で粉々に砕いた

方向性が固まったと同時にまた何かを失った気がしていたが基地を作り始めてから失ったものより完成して得られるものに期待していた

まだ小さいとき家で見ていた映画で登場人物が何かを得るには何かを犠牲にしなければいけないとそういっていた

タイトルも映画の内容やオチも覚えていないがこの言葉のフレーズだけは脳の引き出しの中にしまっている

返信の中には強盗の誘いや代わりに代行してほしいとか解体屋の仕事から何からなにまであって選ぶのにすごく時間がかかった

一番気になったのは現実世界での犯罪行為よりネットワーク世界での犯罪行為だった

結果を出せば表立ってやる必要はないし誰かに顔を覚えられることもない

ただこの世界ではすでにサイバーポリスが発展していてAIが自動で怪しいと思ったら端末からさかのぼり契約者を調べるというところまで発展していた

なのでネットワークの世界で商売をするならまずAIを交わしてさらにはAIを作っているプログラマーから目をくらまして出回っていない水面下で商売をする必要があった

なんとなく全体像を理解して返信した先は

違法な情報を扱っている人物の誘いだった

彼の名前はhat(ハット)

なぜそのニックネームにしているかはわかならいがとにかくハットさんと仕事をしてお金を稼ぐことにした

ハット「現状人手不足となっています。もうすでにお仕事はお決まりでしょうか?決まっていなければ返信をください」

僕「まだ決まっていないです。興味あります」



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