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本づくりの道のり#04 デザイナー/イラストレーター/カメラマンを決める

本つくりの道のり#01企画、#02本の構成、#03ページ構成までお話しましたが、今回は「デザイナー/イラストレーター/カメラマンを決める」です。

今回は特に若いデザイナーさん、イラストレーターさん、カメラマンさんに読んで欲しいな、と思います。

・企画書を作る
・出版社を決める
・出版社に企画書を出す
・制作見積もりを出す(編集さん)
・出版社の企画会議にかけてもらう
・企画会議が通ったら正式にGOサインが出る
・本の構成を作る
・ページ構成を作る
・デザイナー、イラストレーター、カメラマンを決める
・制作(デザイン、執筆、撮影、編集)
・タイトル・価格決定
・校正
・装丁デザイン

図版(写真・イラスト)の役割

いつも言うのですが、写真の多い私の本にとって図版はとっても大切な要素です。やはり、パッと目に入る視覚は人に大きなイメージ、印象を与えます。どんな写真を撮影し、並べるのか、もっと言うとどんな紙質でどんな色味にするのか、そう言うことがその人の感性や伝えたい世界感を伝えると思うのです。とは言え、それは本の種類によって図版の役割は違います。テキストメインのビジネス書やハウツーものには、そのテキストをわかりやすく説明するためのイラストなど方が適していると言えます。
結局のところ、その本で何を最優先したいのか、何を伝えたいのかによって、図版をどう利用するか、と言うことになります。

イラストの場合

私は1冊目の本を出す時、たくさんの出版社を営業してまわりました。この時の話はまたの機会にしますが、たくさんの出版社を営業してまわってわかったのは、まったくコネも繋がりもないところから商業出版にこぎつけるのは、なかなか難しいことだな、ということでした(現在はSNSのフォロワー数次第で可能性は大になりましたが)。イラストも同様、まったく出版社と繋がりのないところから採用されるのは難しいのは事実です。でも、イラストや写真はなくてはならないものです。

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私の「きもの着せかえ遊び」は、写真のように着せかえ人形とぬりえを付録をつけたい、という企画が最初にありました。紙の着せかえ人形で遊んだ思い出す、可愛らしくて懐かしいイラストにしたかったので、インターネットでそのイメージのイラストを探しまくりました。そして、当時、会社員をしていてイラストをWebサイトに載せていたスズキカオルさんに行きつきました。今、見ても、イメージぴったりで大好きです。現在は出版社がなくなってしまい、絶版状態なのが残念すぎます。

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このようにイラストは実績やうまい下手よりも「求められているテイスト」に合致するかどうか、が大切なこともあります。なので、私は若いイラストレーターさんに「とにかくネットにあげなさい」と言うのですが、たいてい「ネットにあげたところで誰が見るの?」と言う人も多いです。でも、人の目に触れなかったら、出会いもないのです。とりあえずアップしましょう。誰かがあなたを探しているかもしれないです。

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こちらは「君野倫子のおせっかい着物暦」(小学館)」のイラストです。実用書ではハウツーやレシピをイラストにすることは多いです。この本では、なるべくイラストのテイストが主張しすぎない、ナチュラルなイラストを選びました。この時は、やはり編集者さんが知り合いのイラストレーターさんを起用しました。

写真の場合

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カメラマンさんによってはいろいろなきっかけがあると思いますが、ここでは私の場合。写真もイラスト同様、とても大切で、本の全体のイメージを作ります。私の本は商品を撮ることが多いのですが、商品の写真って誰が撮っても同じと思われがちですが全然違うんですよ。自分がイメージする写真に近いカメラマンさんを探しますし、このテイストが合っていないとイメージ通りの写真は撮れません。感性が合ってないとテイストのすり合わせにも時間がかかります。ちょっとしたことで意思疎通が難しくなったりもします。ここの相性はとても大切だと思います。

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デザインの場合

書籍のレイアウト、デザイン、装丁と、デザイナーさんの仕事はいろいろありますが、編集さん、印刷屋さんとの仕事の分担は出版社にもよるようです。デザインに関しては、もうそれこそテイスト、感性が合っていないと、デザインの線1本でもめてしまいます笑。これは誰が悪いわけでもなく感覚の問題なので、この労力と誰かがイヤな思いをすることになるので、デザイナーさんの感性と合っていることはとても大切だと思っています。
これも本の種類にもよりますし、私が結構、細かいからなのかもしれません。

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現在進行形の本つくり

現在作っている本はひたすら原稿執筆中で、写真はガッツリ入れる予定ですが、イラストはまだわかりません。基本的に写真で統一されている方が好きなのですが、予算のこともあるので、原稿とレイアウトができてきたら、そこで最終判断になりそうです。ちなみに一番、長い付き合いなのがデザイナーさんで、デザイナーさん、カメラマンさんとも10年以上ずっとお願いしていて、テイストは合っているのはもちろん、いつも思った以上の仕事をしてくれるので本当に安心です。
これは編集さんが「どなたかお願いしたいカメラマンさん、デザイナーさんはいますか?」と最初に聞いてくれるので、必ずリクエストします。

コロナによっては撮影のための帰国がどうなるかわかりませんが、コツコツとがんばります。

次回は、制作(デザイン、執筆、撮影、編集)についてお伝えします。


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