秋の夜長は考えるのに適している

2023年10月21日。
夏は昨日までです!今日から冬に向かって季節が切り替わりました!
とでも言わんばかりに、ひんやりした1日だった。この前まであらゆる動作に滴る汗を伴っていたというのに、今日は上着を羽織らないと寒いくらいだ。気持ちばかり、耳の縁のあたりに刺すような冷たさを感じる。

ああ、また季節が巡ってきてくれたんだ、こんなに嬉しいことはない、ありがとう。
受け取る相手もいない礼を律儀にも言いながら、せっかちにやってくる夜の暗さを肌身に感じる。

何をするにも良い季節である。小さい頃は365日、いつでもなんでもできていたはずなのに、この歳になると秋という季節の快適さに頭が上がらない。

そんな空気の中、彼岸花が咲き、金木犀が香る。もうこれ以上、何もいらない。これ以上の贅沢は、この広い地球の上でもなかなか無い。


いつからだろう。夏が本当に終わるのだろうかと不安に感じるほどに、暑さが深く長くなっていったのは。

私たちの大半は、夏が暑くなったところで、暑いと言いつつエアコンを使えばそれをしのげるし、暑くなったことを自分の責任であると感じていない。

でも、氷は氷点をわずかでも上回れば溶けるのだ。氷河も流氷も、おしなべて溶ける。

私たちは無自覚に、地球を壊しては暮らしている。私だってそうだ。
それが証拠に、地球では私たちひとりひとりでは知り尽くすこともできなければ対処し尽くすこともできないほどの環境問題で溢れている。

それでも私は、地球は青く、緑の星であって欲しい。夏の次には秋が来て欲しいし、冬の次には春が来て欲しい。その時々に芽吹く草花とともにありたい。地球は人間だけのものではないはずだから。
そのために自分にできることをする。使い捨てのものを買わない、電気をなるべく使わない、食肉をやめ植物性タンパク質中心の食生活をする。たとえそれは世界を変えるほどの行動ではなくても、自分の在り方だけは確実に変えることができる。

また次の季節を紡ぐために、今できることをしようと、銀白に光る月をみて思い耽る。


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