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【ショートエッセイ】ありのままとか簡単に言うなよ

いろいろな人を見てきた。
実直な人、いい加減な人、愛想の良い人、冷たい人、優しい人、短気な人、寡黙な人、わがままな人・・・。
皆、個性があって同じ個性は二つとない。

それぞれの個性は持って生まれたものなのか、人生経験から形成されていったものなのか。
たぶん、両方なんだと思う。
子供の頃に優しかった人が、大人になってもわがままで攻撃的な人格に変わることはある。
学生の頃に気の長かった人が、大人になって冷たくて愛想のない人になることはある。

優しい人は生まれた時から優しかったのだろう。
優しさが仇になって辛い思いが重なって自分の個性を隠すように自己主張の激しい人になっていったのかもしれない。
気の長い人は生まれついて気が長かったんだろう。
気が長いが故に人に傷つけられて、それが嫌になって人と関わらないような人格に変貌して行ったのかもしれない。

しかしそう簡単に個性は無くならない。
どんなに取り繕っても優しい人は優しいし、気の長い人はすぐに怒り出さない。
それでいいんじゃないかな。
わかるよ、いろいろと過去に辛いことや嫌なことがあったんだよな。
でもそれでいいんじゃないかな。

きっといつか自分を受け入れてくれる、ありのままの自分が生き易い世界に出会える。



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