見出し画像

今まで書いた「作品達」と「変遷」

以前、応募した新人賞に関しては簡単に書きましたが、今回は作品に関して軽くまとめてみたいと思います。

おそらく、公募勢向けの記事になります。

どんな話を書いていたら商業作家になってしまったのか、という流れを辿って頂ければと思います。

なにかしら参考になれば幸いです。


今まで書いた作品数

終わりまで書き上げた長編作品は10本ほどです。

短編と、エタった(終わりまで書けなかった)作品を含めると20本弱という感じでしょうか。

過去作をまとめたフォルダを漁ってみると、書き上げきれなかった作品がたくさんありまして。

そのほとんどは、プロットの作り込みが甘い状態で書き始めた物です。

それらはあまり参考にならないので、ここでは公募できる状態まで書き上げた作品のみをまとめていきます。


10本の作品の概要

学生時代に書いた作品から順に番号を付けてまとめてみると、以下のような感じになります。

①異能バトルもの
②SF風ディストピアもの
③魔術系ミステリー
④魔術系ミステリー
⑤現代怪奇青春もの
⑥軍事もの
⑦ダークファンタジー
⑧異能バトルもの
⑨SF風空戦もの
⑩癖強ファンタジー

始まりがバトル物だったので、なにかとバトル系になってしまいがちです。

ちなみに、電撃文庫様より刊行予定の『汝、わが騎士として』となった作品は⑧です。

上記の作品には、私にとって転換点となった作品がいくつか存在しています。

自分の書きたい物は何か、もしくは何を書くのが得意なのか。そういったものを掴めたきっかけの作品です。

ここからは、そのあたりの変遷に軽く触れていきますね。


とにかく書きたい事だけ書いていた時期

①~③までの間は、何も考えずに筆を走らせていた時期です。

当然、プロットなんて作っていません。頭に浮かんだ物語をとにかく形にしていただけ。

感情の組み立てや、物語の整合性、フラグの回収などなど。全てが甘い作品ばかりです。でも一番楽しんで書いていた頃かもしれません。悩みなど無いんですからね笑

しかし、頂いた評価を読み、それではいかんと思い至りました。

そして、やっと物語の軸となる「読者に伝えたい想い」を定義して書くようになった作品が④です。

これは結果的に思い入れのある作品となりました。もし機会があればもう一度プロットから作り直して形にしたい物語です。


自分の強みを探した時期

④~⑦にかけては、自分の長所が一番引き出せるスタイルを模索した時期でした。

一人称、三人称、それぞれ書いてみたり。バトル物からミステリー色を強めてみたり。青春ハートフルな話を書いてみたり。色々やってみました。

どれも案外楽しめて書けたものの、結果は振るわず。

公募に送り出すも、二次選考止まりという感じでした。

自分の作品には、他と一線を画す武器がないのでは、という思いを抱き始めたのがこのあたりです。

そして、より挑戦的な作品を書いてみようと思い至ります。

その結果、書き上げた作品が⑧の『Bloodstained Princess』でした。これが後に『汝、わが騎士として』の土台となる作品になります。

一体何に挑戦したのか、どんな物語の構造にしたのか。そういった話はまたの機会に。


何かを掴んだ気がする時期

⑧~⑩にかけては、今までとは何かが違う物語が書けるようになってきた時期です。

感触としては、バットの芯に当たっている感じ。といいますか。

今までふわっとしていたものに、しっかりと重みが出てきたような、そんな感覚が出てきました。

それが良いか悪いか、はさておき。

ある程度の完成度まで仕上げることが出来るようになったのはこのあたりからです。

そして⑩を書き上げ、⑪の構想を練り始めたあたりで電撃大賞の最終選考に残ったと連絡を頂きました。

そこからはずっと⑧にかかりっきりです。応募原稿から考えると、ゴリゴリに魔改造してありますので、きっと皆様にもお楽しみ頂ける内容になっていると思います。

また、⑨と⑩に関してですが、今後皆さんのお手元にお届けできる日が来れば良いなぁと思っています。

それは私の意思というよりも、ご縁の話になりますね。


最後に

結局、あれこれ知識を頭に入れても、腹に落ちていなければ結果には現れないものです。

自分なりの何かを掴むためには、やはり書き続けるしかないんでしょう。

書いてきた作品を振り返ると、改めてそのように思います。

一つ書き上げるたびに、何かが積み上がっている。そして次の作品は確実に成長が反映されているはず。今も私は自分にそう言い聞かせています。

だって、そう思っていないとやってられないじゃないですか。

小さく見える一歩でも、それは確かな一歩です。頑張って一歩ずつ進んでいきましょう。

今回はそんなところで。

では、また次回。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?