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謎解きをした時の話をしよう

屋外にいるよりも屋内で温まりたい。そんな冬の日にナマズ(=旦那)と謎解き街歩きに参加しました。

年に一度は謎解きをする我等なのですが、今回初めて神奈川県のものに挑戦。遊びに行く1ヶ月前にキットを買い、心待ちにしていました。

明日謎解きだねー!そだねー!楽しみだねー!うふふ、と寝る前に布団の中でソワソワする2人。まるで遠足前のようです。

迎えた当日はとても冷え込み、帽子にマフラーに手袋と最強の防寒をします。舞台は、横浜中華街。まずはキットを受け取りに駅近のお店まで行きました。

事前に、最初の謎は机と椅子のあるところで解いてね♪と案内があったので、お店の一階にあったサンマルクを利用することにします。

わたしは柚子茶を頼む一方、ナマズは迷わずチョコクロを注文。これから中華街で食べ歩くだろうに、なぜチョコクロなのだ。

しかし、彼が美味しいとニコニコ食べている姿が可愛いので、まあ良しとします。そして、本日初めての謎とご対面。

なるほど、こういう謎なのか。横浜の歴史を知ろうと題しているだけあって、横浜のあれこれが謎に関わってきます。

謎解き、というよりもクイズのような感覚であっという間に解き終わり、購入した柚子茶が半分以上残ってしまいました。

飲みきれないわ〜とナマズに渡すと、任せろ!とゴクゴク飲みきります。ナマズの胃の中では、チョコクロが柚子茶を吸収し、少し膨れてしまったようです。

これから食べ歩くのに、チョコクロ選んだの失敗したわぁ、と眉毛が下がってしまいました。可愛いので、良しとします。

このあと、プチ事件が発生。正直、謎解きよりも思い出に残っています。

いよいよ、街歩きだー!とサンマルクを出る前、ちょっとトイレ行ってくるね、と2階のトイレに向かいました。

階段から少し離れたトイレに到着し、いつもと違う光景に驚きます。

「トイレ利用の方は、数字4桁を入力してください」

まさか謎解きが始まってるのか!?とポカンとしていると、ちょっと柄の悪そうな男性もトイレにやってきました。

男性もわたしと同じようにポカンとし、テキトーにガチャガチャ銀色の数字ボタンを押します。

埒が開かなそうなので、一階のナマズの元へ退散。ねぇねぇ、トイレにも謎解きが仕込まれてる、と教えてあげると、なにそれ面白そう!と2階まで着いてきてくれました。

もう一度トイレに行くと、ガラ悪お兄さんがまだガチャガチャ。少し機嫌が悪くなってきています。

ねぇ、りお。これさ、レジにて四桁の数字聞いてくださいって書いてあるよ?

がーん、また一階に行くのかい!これから街歩きするのに、ここで何往復させるんじゃ、と少し不貞腐れ、一階に降りて行きました。

一階のレジは激混み。お店の人に声かけるのシンドイ…と思いつつ、ここで声をかけなかったら、尿意が悲鳴を上げると自分を奮い立たせます。

あの…トイレの…と切羽詰まった顔で店員さんを見つめると、数字ですよね、ごめんなさい!と紙に指をさしました。

そこに書かれた四桁の数字を頭にたたみ込み、いざ2階へ出陣。

ガラ悪兄ちゃんは、まだガチャガチャやっています。 くそぉ、んだよこれ、あかねぇ。とブツブツ呪文を唱え、怒りがピークに達しそうです。

恐る恐る指元を見てみると、どうやら秘密の4桁の数字を知っているようでした。

え、ならさっき隣で困っていた私たちに、秘密の数字教えてくれても良かったのでは…、なんて怒りMAXの兄ちゃんには言えません。

数秒後、兄ちゃんがブチギレている理由がわかりました。四桁の数字を打っても、すんなりトイレの扉が開かないのです。

なんで、なんで。とナマズが格闘しています。扉に書かれた指示をひとつひとつ追っているのに、うまく開かない。

目の前の男2人が、必死にトイレの謎解きをしています。尿意と隣り合わせの私は、ここでthe endをむかえたくない、早くしてくれ、と願うばかり。

もう店員さん呼んでこようかな、と走り出そうとした瞬間「ガチャ」とガラ悪兄ちゃんのドアが開きました。

目を見張る我ら。これはちゃんと開くぞ、とナマズの目がバキバキになります。程なくして女性用のトイレもオープン!よっしゃ、とハイタッチしてしまいました。

私の尿意のために必死になってくれたナマズ、本当にありがとう。これで気持ちよく謎解きができる、と清々しい気持ちになりました。

そのあとの謎解きの思い出は断片的です。とにかく美味しいものを食べました。

小籠包(購入後すぐに箸を落としました)
豚まん
ハリネズミマン

どれも、謎解きに関わったお店で購入。そのため、お店の紹介は控えさせていただきますが、全てマイウでした。

特に、焼き小籠包はすごく美味しかったです。お土産用に買って帰ろうなんて盛り上がっていましたが、謎解きに夢中になって買うことを忘れてしまいました。また次回ですね!

食べ歩きをした我々は、その後別のカフェで謎を解き、少し移動してゴールに辿り着きます。文章にするとたった数行で数時間が経過してしまいました。

今回は、謎解きの体験談をnoteにまとめようと意気込んでいたけれど、トイレ開かない事件に全てをもっていかれました。

本日、ナマズに謎解きの日の1番の思い出って何〜?と聞いたら「焼き小籠包とハリネズミのうまさ」と即答。

あれ、トイレの思い出って私だけ?と思ったら「トイレが開かなかったのは、あの日の出来事というか伝説の思い出だよね」と言ってくれました。

だよね、だよね。と伝説を2人で共有できた喜びを噛み締めます。


前回の夫婦エッセイです。

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