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戦争を考える 060 共通項の軛?

4月末、国連事務総長がロシア、ウクライナを訪問する前、ゼレンスキー大統領は、こっちに先に来い?と言っていたが、よく、そんな発言をするな、と率直に思った。侵攻したとしても、大国ロシアと、侵攻された側である欧州最貧国の一つウクライナとは、そもそも格が違う。こういう類の権力者、民族は近くにいると感じた。そう、朝鮮半島の人々に似ているのでは…?互いに離れているが、大国に挟まれている国、地域だからこそ、やはり近似性があるのか?巷間、地政学的にも、朝鮮半島とウクライナの歴史的共通性が指摘されているようだが、大国に挟まれた国の軛と云うべきなのか?

どうも、ゼレンスキー大統領は、プライドが高そうに見えてしまう。或いは、そう演じているのか?彼が出演したテレビ番組を観てみたいが、何故かオンエアされないのが、不思議だ。英雄視されている大統領の前職の仕事ぶりを観たい人は、日本でも多いのでは?見られて、まずい事でもあるのか?プーチン大統領の過去については、度々紹介されているのに…。彼の母国語はロシア語だが、ウクライナ語に変えた。ユダヤ教徒なので、キエフの大聖堂へは行かず、シナゴーグへ礼拝に行っている?確か、シナゴーグ内部は、撮影禁止だと思うが、彼が祈りをしている場面は、発信されていないのか、観たことがない。ウクライナ国民の八割前後が、東方正教会であり、ユダヤ教徒を大統領に選んだのは、まさに、彼らだ。この間、プーチン大統領が礼拝している場面が映っており、やはり敬虔なロシア正教徒だと感じた。

先日、ダボス会議で、キッシンジャー米元国務長官が、早期停戦に向けて、領土の一部を割譲するべきでは(米政府の仕掛けの可能性は否定できないが)、と示唆しただけで、激しく猛反発したが、何か自分に気に入らない内容、発言は、絶対に許さないという非寛容さを感じてしまう。また、ウクライナ外相は、重火器、重火器と叫んで、西側からの支援不足をなじったり、ロシア寄りのハンガリーを非難したりと、外交的な配慮、言葉使いがあまりにも粗野だし、何よりも発言が硬直的独善的すぎるのではなかろうか。おそらく、独仏首脳も、苦渋に満ちた日々を送っているのでは?

さて、ウクライナと朝鮮半島の共通項だが、まずは、現実を直視したくないという傾向性、すなわち自らが信じたい現実が、実際の現実と異なっているにも関わらず、自らの視座の正当性を主張するばかりではなく、気に入らない意見等を、感情的かつ徹底的に排撃、糾弾する。韓国の場合、徴用工、慰安婦については、頑ななまでに、自らの主張を押し通し、妥協、譲歩、反省する気配すらない。そもそも、韓国側がお金欲しさと日本悪玉論を展開したいという願望(某大手新聞の仕掛けに乗った)から始まったものであり、独立国であるならば、自国で解決すべき国内案件であるのは、論を待たない。実は、両者とも一貫したアイデンティティが希薄で、国内をまとめるために、敵を作る必要があるのだろう。ウクライナは、国内の親露派を標的に、韓国は、国内の親日派と日本を標的にしたのは、決して偶然ではない。彼らには、大きな文明文化の狭間に位置する故の知恵なのかもしれないが?

それに、ご注進体質と云うべきか、必要以上に騒ぎ立てる。また、問題を他者、他国の所為にし、しかも、自信はそれほどないのに、プライドだけは妙に高く、やや異常性を示している。自分に都合が悪い事実を隠蔽、糊塗し、時には捏造する傾向性は、結果的に、自分へと必ず返ってくると思う。これぞ、夜郎自大であり、両者、それを自己認識していないのが、これまた悲しい。ということで、我が国の人たちにも、散見される場合もあり、他山の石としたいものだ。なお、写真は、プラハのシナゴーグ近くにて。

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