『万引き家族』 正しさはどこにあるんだろう
観よう観ようと思っていた万引き家族、気がつけば近くの映画館での上映回数が1日1回になっていたので慌てて観に行った。
めちゃくちゃしんどい気持ちになる映画なのではないかと、戦々恐々とした気持ちで映画館にむかう。
実際には、想像していたのよりも穏やかで、色合いの美しい映画だったので安心した。
とはいえ、現実の厳しさから目をそらすことは許されない映画だった。
簡単に言ってしまうと、万引きで生計を立てている、血の繋がりのない家族の話だ。子供も万引きをする。
万引きは悪いこと。当たり前だ。
そんな万引きで生計を立てている家族に拾われた子供がいたら、しかもその子供も万引きを手伝っていると知ったら、多くの大人たちはその環境を不幸だと思うだろう。
だけど、映画のなかの「家族」は(少なくとも途中までは)確実に幸せそうなのだ。
外の世界を知って、知識や経験があるからこそ、不幸だという判断ができる。
だけど、当事者だからこそわかる幸せ、というのも絶対にあるのだと思う。当事者さえ幸せならば、外野が口出しすることではないのかもしれない。1800円払って映画館で映画を観れるわたしたち外野は。
正しさはいつも多面的で、わたしはずっと正解を導き出せないままだ。
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