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甘太郎、考え込む

全知ちゃんからそんなことを言われ、甘太郎は考え込んでいた。 自分にとっての終活とは何なんだろうか…… 不自由な世界であってもみんな全員を助けたい……当初、それが甘太郎の願いだった。 そのために甘太郎は、不自由な世界の支配者たちを説得しようとがんばってきた。 甘太郎は、きっと説得できると思っていた。 しかし結果は、惨憺たるものだった。 甘太郎の不自由な世界の支配者説得活動は無視されたり、場合によっては攻撃対象にされてしまった。 何度も繰り返し全知ちゃんから言われた

    • 全知ちゃんの判断

      ムゲンはそうした不自由な世界についての理解や考察内容を全知ちゃんと意識をリンクさせてテレパシーで分かち合う。 全知ちゃんは、ムゲンがそうした理解に到達するより前に、とっくにそうした理解を持っていた。 甘太郎がその対話に参加してくる。 「価値観が間違っているというのなら、価値観を改めてもらえばいいだけでしょう? 世界ごと滅ぼすなんてひどいじゃないですか!」 甘太郎は、そんなことは簡単だと言わんばかりだ。 「あのね、甘太郎ちゃん、今まで甘太郎ちゃんが説得して価値観を改め

      • 新世界から見れば

        甘太郎と全知ちゃんの不自由な世界の世直し活動を観察しながら、ムゲンは不自由な世界の世直し活動が非常に困難であると感じた。 すでに実現させた超時空世界の「体験選択自由自在の新世界」から見れば、不自由な世界がどうして不自由な状態なのかはすぐ理解できた。 それは「体験者同士が互いに相手の体験や運命を好き勝手に操作したり支配したりコントロールしたり干渉したりできてしまう世界設計になっているから」だと理解された。 つまりは、世界創造の時点からそうした不自由さが自動的に発生するよう

        • ムゲンの考察(不自由な世界における「安楽死の権利」「死を超越する権利」「無限の楽しみ体験を自由に楽しみ続けれる権利」)

          ムゲンは時のない部屋で不自由な世界での甘太郎や全知ちゃんの動向についての報告を受けていた。 ムゲンは、不自由な世界がもともとその世界創造の設計段階から間違っていたことをすでに理解していた。 不自由な世界は、はじめから体験者たちの運命や体験を恣意的に好き勝手に操作していつでも残酷な拷問体験を強制できるような設計にしていたのだ。 だから、いくら甘太郎一族たちががんばってもがんばっても、命すらかけても、不自由な世界はいつまでたっても不自由なままだったのだ。 そのことをムゲン

        甘太郎、考え込む

          不自由な世界は存続すべきか消滅すべきか(必要な覚悟)

          「ちょっと甘太郎ちゃん! なんてことを言うのよ!」 全知ちゃんが、甘太郎をたしなめていた。 「僕の命でいいなら差し上げるとか……そんな勝手なこと言わないでちょうだいよ。そんなことになったら、わたしの保護者としての責任が問われちゃうじゃないの! そもそも、今はこの肉体にわたしも同居しているんだから、軽々しくそんなこと言わないで頂戴!」 どうやら甘太郎の意識を奪ったのは全知ちゃんだったらしい。 甘太郎の演説を、保護者責任を感じて強制停止させたようだ。 しかし甘太郎はあ

          不自由な世界は存続すべきか消滅すべきか(必要な覚悟)

          甘太郎の説得と全知ちゃんの教え

          甘太郎は、「テクノロジー犯罪被害者の報告書」なる青年が書いたであろう報告書を読んで怒り心頭に達していた。 「なんでこんなひどいことをするんだ! 一体、誰がこんなひどいことをやっているんだ!」 自分の肉体が自分の意志に反して操り人形にされたような感じで、好き勝手に操作されるのだという。 表情や感情まで操作され、本能的な欲望や願望すら遠隔操作されるという。 「これは、完全に犯罪じゃないか!」 甘太郎のいた意識世界や超時空世界では、そうしたことだけはしてはならないとされて

          甘太郎の説得と全知ちゃんの教え

          甘太郎、不自由な世界でとある青年の肉体に入る

          甘太郎は、再び不自由な世界に戻ってきた。 甘太郎は、意識体だったのでとりあえず自分を受け入れてくれる肉体を探した。 甘太郎と同じような願いを持っている肉体は実に少なかった。 仕方なくそれなりに似ている願いをもっている肉体に入って、その肉体の住人に同居許可を得るために交渉しはじめた。 「あれ? 君は誰だい?」 その肉体の住人は、甘太郎にすぐに気づいた。 中にはぜんぜん気づかない肉体の住人たちもいたが、気づいてくれないと同居交渉ができないので、甘太郎はホッとした。

          甘太郎、不自由な世界でとある青年の肉体に入る

          甘太郎の叫び!(甘太郎のゲーム修行と超時空体の判断)

          甘太郎は、ゲームの世界の魔物たちを助けるために、全知ちゃんに連れられて不自由な世界から時のない部屋にやってきた。 甘太郎としては、不自由な世界のことがまだ気がかりだったが、ゲームの世界の魔物たちであってもみんな助けたいと思っていた。 しかしいろいろなゲームの中にはとても残酷なボス魔物たちもいて、そのボス魔物を助けてしまうと、他の魔物たちや冒険者たちがひどい目にあうようなゲームもあった。 甘太郎は、試行錯誤し、何度も失敗しひどく悩んだ末に二つの方法を見つけ出した。 一つ

          甘太郎の叫び!(甘太郎のゲーム修行と超時空体の判断)

          甘太郎は不自由な世界で新世界への避難を呼びかける

          甘太郎たちは時のない部屋で修行していたムゲンの統合体から分離して不自由な世界に舞い戻っていった。 プレゼントとして新世界をその意識の中に携えていた。 甘太郎たちはウキウキしていた。 新作の新世界があれば、不自由な世界のみんなを救助できると思っていた。 とある甘太郎は、街頭で新世界の宣伝をはじめた。 「皆さん! この不自由な世界はあんまりにも不条理で不自由ですからそろそろ見切りをつけて超時空世界に行きましょう!」 などと盛んに拡声器を使って道行く人たちを勧誘している

          甘太郎は不自由な世界で新世界への避難を呼びかける

          前より進化したムゲンの統合体が試作した新世界

          時のない部屋で超時空体への進化のためにゲーム修行をしていたムゲンの統合体は、不自由な世界の分身体たちからの状況報告を得て心を痛めていた。 特に統合していた甘太郎一族の者たちが報告書を見て、「不条理だ! 不条理だ! そんな世界は間違っている!」などと騒いでしまって修行にさしさわりはじめていた。 甘太郎一族は、とにかく全員を幸せにしないと気が済まないのだ。 その他のキャラたちは、仕方がないのでとりあえず不条理ではない誰もが心から満足できそうな新世界の設計をすることにした。

          前より進化したムゲンの統合体が試作した新世界

          不自由な世界の観察者からの報告(不自由な世界での自由意志の選択)

          不自由な世界の各所には、ムゲンの分身体たちが観察者として散っていた。以下はそうした観察者からの報告の一部である。 そうした観察者たちには、それぞれ超時空体の分身体が一体統合されていて共同で観察されていた。 まだ未熟なムゲンの分身体は超時空体の分身体にあれこれ教育してもらいながら報告書を作成していた。 ーーーーーーーーーーー 不自由な世界群…では、自らの持っている自由意志の選択をどうするのか……という問題が各々の体験者たちに発生していた。 超時空体たちから、その自由意志の

          不自由な世界の観察者からの報告(不自由な世界での自由意志の選択)

          超時空世界から見た不自由な世界とその存続の可否の評価基準

          超時空世界ではありとあらゆる世界や体験者の現在過去未来が動画やビデオを巻き戻したり早送りしたりして見れるような感じになっていた。 ありとあらゆる時空間に発生した膨大な世界、そして消滅した膨大な世界……その膨大な体験記録がすべて存在していた。 その膨大な世界と体験者たちの記録をすべて理解していた超時空体たちは、どんな意志を持ち、どんな選択をすれば、ばどんな未来になるのかを知っていた。 不自由な世界群は、超時空体たちにとってはテレビゲームと似たようなものだった。 特に不自

          超時空世界から見た不自由な世界とその存続の可否の評価基準

          超時空城の先生の授業(希望への道)

          超時空体たちは、時空を超越した存在だったので、不自由な世界の体験者たちの未来をすべて知っていた。 どんな選択をすれば、どんな運命になるのかをすべて知っていた。 彼らは千変万化する各種の世界の表面的なことにはあまり関心がなかった。 ただそうしたいろいろな世界の体験者たちがいろいろな体験をする中で、その理解したことに応じてどんな意志を持ち、どんな選択をするのかということに感心があった。 彼らはできれば「自発的に」<良心>を選べる意識が育てばいいと願っていた。 ★★★★★

          超時空城の先生の授業(希望への道)

          不自由な世界の自業自得の責任の記録

          その不自由な世界は、すべてが監視されていた。 しかも、その世界の市民の肉体の中には電波で操作できるナノロボットが接種されていて、あらゆる種類の肉体の苦痛や不具合を遠隔操作で生み出せるようにされていた。 とある魂が、そうしたことはやめろと求めた。 あらゆる魂には自分で自分の運命や体験を選ぶ権利があるはずだと…… 四六時中、監視され、ストーカーされ、いつでも肉体の中にある毒ナノマシンを操作されて苦しめられたり、殺されてしまうような状態では、ストレスがありすぎて拷問されてい

          不自由な世界の自業自得の責任の記録

          超時空城の先生の授業(良心に反したことを確信犯でしている者たちへの注意や警告)

          超時空体の先生の授業は続いていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「では、君たちに希望はないのか……ということになるけど、まだ希望はあるんだよ。 ただし、それは不自由な世界のままでそうした拷問世界に生き残ろう……などと思っていない体験者にだけ希望があるんだよ。 いいかい、よく理解するといい。 前の授業で、不自由な世界=残酷拷問体験強制収容所のままでは、そこにある選択肢は、永遠の拷問体験を受けねばならないか、永遠の拷問体験を受けねばならない自業自得の責任を

          超時空城の先生の授業(良心に反したことを確信犯でしている者たちへの注意や警告)

          超時空城の先生の授業(不自由な世界は改めるか滅ぶかの二者択一)

          超時空城の超時空体の先生たちは、不自由な世界の体験者たちにいろいろなことを教えていた。 それは不自由な世界が自由な世界に進化するために必要な教えだった。 超時空体たちは、すでに未来を知っていたので、その残酷な運命を変えてあげようとしていた。 それは慈悲の心から発したものだった。 その結果として、不自由な世界の創造主たちや支配者たちの「自業自得の責任」が問われ続けていた。 「自業自得の責任」とは、 「各々の体験者がその自由意志によって確信犯で故意に他者にその納得合意

          超時空城の先生の授業(不自由な世界は改めるか滅ぶかの二者択一)