放送作家になった理由を聞いてきたブスは、セックスの話になると饒舌になった。
合コンに行った。
全員レッドカードで即退場レベルのブスが揃っていた。
僕は終始だんまりを決め込んで、ひたすら相槌を打っていたが、
突然だれかに膝をポンと叩かれて我に返る。
そこには肥溜めから這い上がってきた岩石の妖怪を連想させる、
ゴツゴツの肌で韓国メイクの似合わないブスがいた。
とにかく、メイクの割に存在感の薄いブスだった。
「なんで、放送作家になろうと思ったの?」
ブスは言った。
辟易するほど何度も聞かれ、何度も適当に躱してきた質問。
この偏差値3の便所虫もまた、僕に