放送作家になった理由を聞いてきたブスは、セックスの話になると饒舌になった。
合コンに行った。
全員レッドカードで即退場レベルのブスが揃っていた。
僕は終始だんまりを決め込んで、ひたすら相槌を打っていたが、
突然だれかに膝をポンと叩かれて我に返る。
そこには肥溜めから這い上がってきた岩石の妖怪を連想させる、
ゴツゴツの肌で韓国メイクの似合わないブスがいた。
とにかく、メイクの割に存在感の薄いブスだった。
「なんで、放送作家になろうと思ったの?」
ブスは言った。
辟易するほど何度も聞かれ、何度も適当に躱してきた質問。
この偏差値3の便所虫もまた、僕にそれを聞いたのだ。
しかし、酔っていたせいなのか、
本能的にブス相手のトークでタイムロスを狙ったのか、
今となっては理由も分からないが、
この時の僕は真剣に考え込んでしまった。
そして挙句、
「…何でだろうね」
と誤魔化して笑った。
無論、恥ずかしい答えが頭に浮かんでいた。
思えば、今まで嘘八百と偽装で塗り固められた僕の人生。
何年もこの業界にいるせいか、
いつのまにか常に斜に構えるようになり、
本音で何かを語る事が恥ずかしくなった僕は、
熱量が暴走していた10代の自分を押し殺し、
とんでもない嘘つきになっていたのだ。
”いま僕には「本当に思った事」や「体験した事実」を書く場所が必要”
そう思った僕は、このnoteにアカウントを作りました。
そもそも僕には書く義務があると思っています。
その理由は、まぁ、いずれ書きます。
今後は何を食べて、どこで遊んで、誰とセックスして…
どこまで書くかは分かりませんが、テレビ業界の事を中心に
体験した事を色々と書いていきたいと思います。
正直、文章力は低いので、
お見苦しい部分もあるかと思いますが、
温かい目で見守っていただけると幸いです。
テレビ局での企画会議中に食べるスイーツの代金に使わせていただきます。サポートがあった場合のみ購入しますので、その際は実物の写真を公開予定です。