映画メモ52「風と共に去りぬ」

言わずと知れた作品「風と共に去りぬ」。
テーマ曲や、あのビビアンリーのポスターなどは
多分誰でも「ああ、あれか」となる。
私もだ。

が、観たとなると、私だけかもしれないが挫折に次ぐ挫折で
実は通しで観たのは初めて。
2024年は初めてだらけだな。

そもそも3時間53分ってなんすか。
挫折しかしないよ。

長い原作を忠実に描いたのか。
長い原作を頑張って削ってこの長さか。
その問題は原作を読むしかないのだろうけど全5巻・・・。

奴隷所有者と奴隷が、なんだかいい感じに描かれている。
なんなら、北軍の人の方が人間じゃないくらいの勢い。
戦争がバカバカしい、というのは今も昔も変わらないか。

しかし。
スカーレット・・・。
年齢的にもそりゃ子どもなんだけど、
お前の後ろにはぺんぺん草も生えないぜという
昔っぽい言い回しがつい出てしまうほどに焼け野原にしていく女。

大好きな大好きな男以外の前での自分など無価値。
だから金と引き換えに平気でポンポン投げ出せる。
分からなくもない。
しかし、そんな鬱屈する環境かなあって思っちゃった。
それか単に思い上がっていた傲慢な子なのかもしれない。

そんな時代もあっただろうけど、
美化してもいけないし、戻ってはいけない時代。
女性が商売をやることもいけない。
女性が生きていくための結婚、職業としての結婚を
しなければいけなかった時代。
いつまでだったか分からないけど、
財産を管理することも違法だったんじゃなかったっけ。

いわゆる「弱者男性」とやらが
「女を当てがえ」みたいな主張をするのを
たまに目にするんだけど、
そうね、そういう時代だったら間違いなく結婚できたんだろうね。
でも、このご時世21世紀、「職業としての結婚」を求めるなら
やっぱ外で働くよりもいい暮らしをさせるくらいのものがないとじゃん。

同じく時代のせいで奴隷制度が当たり前のように描かれるし
奴隷も暮らしぶりは悪くなくて、みんな雇用主思い。
知的障害のある奴隷も大事に扱ってましたくらいな。
まあそれらは一面であったろうさ。
一面でしかない。
それはヒトラーはいいこともしたからってなのと同じ。
「だからどうした」
だと私は考える。

マンディンゴという映画を私は観に行ったことがあるが、
セットで観ることをお勧めしたい。

大メロドラマであった。
4時間。
マーガレット・ミッチェルが言いたいことって
ほんとにこういう感じなのかなあって、ふと思った。
書いた時代や、映画が作られた時代を考えると
どうなのかなーって。
原作を読まないと感じ取れないこともあるんだろうけど
5冊か・・・。

正月休みならではの有意義な映画鑑賞であった。
気合だ。

おしまい。


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