町内会の夏祭り

私の住んでいる田舎の小さな町では、今でも昔ながらの「行政区」という地域の区分が日常的に使われています。他の地域でもそうでしょうか?
この行政区ごとに町内会があり、それぞれに運営されています。同じ市内でも、行政区によって老人会があったりなかったりして、町内会も色々と異なるようです。

うちの行政区の町内会では、毎年、ささやかな夏祭りが行われます。
夕方の4時過ぎになると、町内の小学生が小さなお神輿を担いで町内を回り、お菓子やおひねりをもらいます。うちでも小袋入りのお菓子の詰め合わせを用意して、お神輿が来た時に長女から子どもたちに渡してもらいました。

6時くらいから、地区内の小さな広場に地域のおじさんやお兄さんたちによる屋台が出ます。うどん、焼きそば、焼き鳥、わたあめなどが売られ、子どもたちは型抜きやヨーヨー釣りを楽しみます。

今年は次男が用事があって学校に行っていたため参加できず、長男、長女、三男と夫とで行きました。
子どもたちは型抜きに挑戦しましたが、なかなか難しいらしく、長女だけ成功したそうです。次男も型抜きがうまいのですが、今日来られなくて残念。

参加者は思い思いに食べ物を買って、テントの下に並べられた机で食べます。
顔見知りのお母さんたちの顔が、あちこちに見えます。うちの子どもたちが小学生の時に、読み聞かせを一緒にやってお世話になった、同級生のお母さんたちです。この人たちと一緒に、私も歳をとっていくんだなあ...。

食べ終わった頃に、毎年恒例のビンゴ大会が始まります。
景品は一等賞(最初にビンゴになった人)が商品券で、どこかのおじいさんが当てて喜んで持ち帰っていました。そのあとはお菓子やおもちゃ、花火などが当たり、最後の景品はゴミ袋(実用的!)です。
三男は持っていたカード3枚全部がビンゴになり、お菓子とゴミ袋をゲット。長女は景品が尽きる直前にビンゴになって、最後のゴミ袋をかけて小学生数人とジャンケンをし、勝ち残ってゴミ袋を手にしていました。
ビンゴが終わると、屋台は片付けに入り、参加者はそれぞれ家に帰って行きます。

帰り道は真っ暗。近くに街灯もないので、持ってきた懐中電灯を私がつけると、

長女「ママ、ちょっとそれ消して。星が...」

空にはたくさん星が出ていました。広場は高台で、周りに灯りが少ないので、星が比較的よく見えるのです。

長女「あれが蠍座?あの赤いのがアンタレス?」
夫「あれがアンタレス。あれが心臓で、あそこから左にずーっと伸びてる」
長女「星座って大きいね?」
夫「星座って大きいんだよ。ほら、あれが北斗七星」

コンクリートで舗装された小道は、暗い中でもぼうっと白く見えました。そのまま懐中電灯をつけないで歩いて帰りました。星空の下には、暗く沈む山々の稜線に囲まれて、住宅が並び、畑や田んぼが広がっています。この風景を写真に撮りたいけど、暗すぎて映らないだろうな。

もうすぐ家です。一足先に帰った長男の部屋の電灯が、明るく灯っていました。

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