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シャワーを浴びていたら古賀さんと篠原さんが脳内で繋がった

シャワーを浴びている最中に、
今読んでいる篠原信さんの本の内容と、
以前読んだ古賀史健さんが柿内芳文さんとの対談で言っていたことが
突然繋がったので、あわててメモしておきます!

科学の5段階法

この対談の中で、古賀さんのいう「仮説をたてた上で質問をする」というのは、
篠原さんの本にあった「科学の5段階法」にもなっているんじゃないか!?と、突然つながった。

古賀 で、ぼくが取材者としていつも意識しているのは、誰かに質問するときには「おそらくこの人はこう答えるだろう」っていう仮説を立てた上で質問しないとダメなんですよ。

今井 仮説。

古賀 仮に今井くんが「おそらく古賀さんはメモの話をするだろう」とか「読書術の話をしてくれたら、イベントが盛り上がってうれしいな」っていう仮説を持った上で、ぼくに「普段どんなトレーニングをしていますか?」って訊きますよね。

今井 はい。

古賀 そうすると、ぼくがいま話した「すべてが取材なんですよ」っていう答えに対して、自分の感情が動くんです。びっくりしたり、がっかりしたり。予想が当たったとか、予想が外れたとか。そうやって、自分自身の感情の起伏が生まれたところで書いた原稿は、必ずおもしろくなる。自分の感情がそこに乗っかっているわけだから。

感情の起伏に乗せるだけでなく、これによって古賀さんは『未知を既知に変えて』、一段一段と認識を深め、内容の深くておもしろい文章を書いていらっしゃるのでは…と勝手に想像して興奮している。

科学の5段階法とは、

『未知を既知に変える科学の5段階法』
 身の回りで起きる現象に興味を持ち、「未知」を「既知」に変えていく作業の中で、教えられもせずに様々な技術をマスターしていく。このとき、赤ちゃんが行っていることは、次のような「科学の5段階法」そのものだ。

観察……お母さんがどんなときに「ミルク」だと思うのかをつぶさに観察する。
推論……お母さんは、ボクのこういう泣き声のときにミルクだと思うみたい。
仮説……ボクがこう声を出したら、お母さんは「ミルク」だと分かってくれるかも。
検証(実験)……ミルクほしいな、この声で泣くよ!分かってね!と試してみる。
考察……仮説通りにうまくいったか、うまくいかなかったらなぜなのか考える。

観察→推論→仮説→検証→考察。考察まで来たら、また1段階目の観察に戻る。これをグルグルと繰り返して、赤ちゃんは「未知」を「既知」に変える作業をしている。
『ひらめかない人のためのイノベーションの技法』篠原信

これを、取材して文章を書く、という作業に当てはめてみる。

観察:相手のこと、作品のことを知る
推論:この作品を作るにあたり、こういう準備をしているんじゃないかな?
仮説:この人は「どういう準備をしていますか?」という質問に、きっとこう答えるんじゃないかな
検証:実際に質問してみる
考察:予想が当たった、外れた。(感情が動く。)

そうすると、そこからまた観察が始まり(とすると、この人のあの作品はどうやって作られたのかな)、
推論し(あの答えからすると、こういうふうかも?)、
仮説を立てて…(こういうふうにあの作品が作られたと考えれば、こういう見方もできるんじゃないか!?などなど…)
と続く。

一段一段、相手のことや相手の作品について「深く」知ることができる。
これも、文章がおもしろくなる一つのピースかも!

仮説がないと

先ほどの対談の中で、古賀さんが司会者である今井さんに、
「仮説がないままに質問したでしょ」
とつっこんでいる部分があります。

古賀 一方、仮説をなにも立てないで質問して、ぼくが「すべてが取材なんですよ」って言っても、「はああ。なるほど」で 終わっちゃうでしょ。感情の起伏がないんですよ。ただ新しい情報をインプットしただけ。自分が仮説を持った上でそれが裏切られるのか、自分の仮説が実証されるのか、良い方に裏切られるのか、悪い方に裏切られるのか。その自分の感情の起伏をいかにしてつくるのかは、その時々の瞬間に、仮説を持っているかどうかで決まるんです。ちなみにいま、今井くんは仮説がないままに質問したと思う。

今井 めっちゃ反省してます、いま。

仮説がないと、質問して答えてもらっても、ただ新しい情報をインプットしただけで終わってしまう。
仮説があると、考察ができて、次の観察が一段階深まる上に、そこに感情の起伏があるから、「えっ、なんで!?」「もっと知りたい」と、自分を動かす動力になる。
書いている人がおもしろがっていることは、文章にもしっかりあらわれる。

先入観と仮説

「先入観をもって質問する」ということと、「仮説をもって質問する」を区別しておかないと、「準備はしておかない方がいい」になってしまう。
自分が真っ白な方が、相手の言葉を余すところなく受け取れるはずだ、ということと
相手の言葉を受け取る準備をしておく、ということはちょっと違う。

赤ちゃんは確かに真っ白だ。
でも、大人同士の、特に取材においては、真っ白からスタートしていたら間に合わない。おもしろいところまで届かない。もっと深いところへいきたいんだから!

このへんのバランス感覚は、難しいのかもしれない。

先入観を生み出す3段階法

気をつけないとやってしまいがちなのは、
観察→推測→仮説=結論
の3段階法だ。

例えば、

観察:ある人の言動を観察、気になる言動があった
推測:あの人は、上司の前だとああいう言動をするみたい
仮説:あの人は、よく思われたに違いない!やな人!

こういう感じに、仮説が結論になって、確信になってしまうと、
その人に対する先入観がどんどん出来上がってしまい、決めつけ、
その人をもう「そのまま」みることができなくなってしまう。

こうすると、もう正しい情報を受け取ることはできない。
これは日常的にやってしまいがちだな…と反省。

ツールを作る

以前、濱口秀司さんの記事を読んでいて、イノベーションを考える『ツールを作った』と言っていて、ツールを作る?ってどゆこと??と思っていたけれど、
一つには、こういう思考の方法を作る(得る)、ということなのかもしれない。

科学の5段階法って、科学者だったらみなさん知っているのかな?
と思って検索したら、PDCAサイクルについてのこちらの記事がヒット。

なるほどなー、と読んでいったら、
あら、書いているのは篠原さんでした!

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