見出し画像

妖怪縁日

2023年8月20日、
北九州市のお寺で「妖怪縁日」というイベントに参加した。

きっかけはInstagram。
主催のお寺さんからお誘いのメッセージが届いたのだ。
随分昔にupしていたアマビエの絵にいいねがついていたのでそれを見て誘って頂いたのかもしれない。作家冥利につきる有難いはなしである。

お誘いを受けた『妖怪縁日』は、
夕方16:00から21:30まで開催されるという珍しい時間帯のアートマルシェだ。

主催の住職さんいわく。
お寺に訪れる機会もめっきり減ってしまった昨今、子供たちにお寺での夏の思い出を作れたら…と企画されたらしい。
夜には別企画の『テラコワ』という子供向けの怪談話を読み聞かせる会も開かれている。

私自身、子供の頃はちょうど怪談ブームがきている中で育ったもので。
お誘いの話を受けた時は、心に吹き抜けた懐かしさに何ともむすがゆいような、それでいて優しい心持ちになった。

しかしマァ
なんとも間の悪いことに、絵の勉強にと受講したWSが開催までの期間にキレイに被っていたもので、イベント2週間前まで品物作りに手をつけることが出来なかった。

それでも何とか作ったものは、子供たちが好いてくれそうなフレークシールセット。


それから品数を増やすためにブローチも。

そして最後に。
これでもなんだか物足りないとおもって
ギリギリまで粘ってイベント当日出発前まで描いていたポストカード。


結局さいごまで往生際悪くグッズを作り続けバタバタするのはいつもの事。
なんとか会場にたどりつき、設営のお手伝いをしながら自分のお店の設営も完了。

真夏の気温の中汗だくになりながら、人が通り出すまでには着席した。
もっとスマートに準備を済ませられたら貫禄もついてくるだろうに。

それでもやっぱり
通りすがりに品物を眺めていく人の視線。
品物を見て購入を悩む楽しそうな顔。
品物を迎えてくれた人達の嬉しそうな声。
「ありがとう」の言葉。

だれかの思い出の欠片に
自分の作ったものが
ひととき だけでも選ばれている。
それに胸がいっぱいに満たされるような
そんな感覚がたまらなく幸せで。

それを求めてしまう自分の傲慢さを
すこし恥じながらも
つくってよかったなぁと、
今回もまた 思わせてもらっていた。

そうしてイベントは人が絶えることなく盛況のまま無事終了し、周りの作家さんと談笑しながら余韻ごと楽しむことができた。

ひと夏の思い出の欠片づくり。
作家冥利に尽きる話である。
妖怪が運んでくれたご縁の日。
文字通り縁起の良い一日となった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?