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2020年に大切にしたいこと

ある人が、2020年は「儚さ(はかなさ)」がこれまで以上に大切になってくるだろうと予想していた。

その人の定義で儚さとは、その場でその時限りで起こること、ということだった。

それは、こういうブログ、YouTubeでの配信、メディアでの発信、何度も繰り返し鑑賞できる作品などではなく、たとえばライヴなど「生」のもの。

ところで私は、映画音楽をやりたくて音楽を始めた。映画の仕事はほとんどやってなく、その分、演劇の音楽の仕事を多くやった。

始める前は芝居のおもしろさを知らなかったが、関わっていくにつれ、映像とはちがう、リアルな人間が生でつくるエネルギー、毎回微妙にちがう舞台の妙、会場のお客さんとともにつくりあげるダイナミズムに魅了された。上記の人がいう儚さがそこにある。

2003年につくって、数えきれないほどの再演を重ねている、脚本・作曲・演出をやった音楽劇「さまよえる魂」も、お客さんとのインタラクションがある、ライヴならでは芝居。

この感覚を大切に、今年は残りを動きたい。

来週から個展が始まる。世の中では「できるだけ外を出歩かないように」と言われていて、展覧会をやるには微妙なタイミングだ。

だが、展覧会にも案外ライヴ感覚があるもので、同じギャラリー、同じ作品でも、毎日毎時、微妙に印象が違うもの。お客さんといっしょにつくりあげる感覚もある。英語で言うとco-creation。

小さめの空間であるが、換氣もしっかりやり、ギャラリストさんとともに衛生にも心がけたいと思う。

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