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米Meta AI社、汎用具現化AIエージェントの2つの画期的成果を発表

2023年3月31日、米Meta AI社のFundamental AI Research (FAIR)の研究グループは、汎用具現化AIエージェント(general-purpose embodied AI agent)の開発において、米Boston Dynamics社の四足歩行ロボット「Spot」を使い、2つの画期的な成果を上げたと発表した。

1つ目の成果は、Meta AI社が作成した「Ego4D」データセットに含まれる、料理、掃除、スポーツ、手芸など、日常的な仕事をしている人々の一人称視点ビデオを使って訓練した人工視覚野(VC-1)。VC-1は多様な感覚運動タスクに対応し、17の仮想タスクで既知の結果に匹敵するかそれを上回る性能を示した。2つ目の成果は、適応型(感覚運動)技能調整(ASC: adaptive (sensorimotor) skill coordination)と呼ばれる新しいアプローチで、物理的環境におけるロボットの移動操作おいて、不慣れな実世界空間でもほぼ完璧なパフォーマンス(98%の成功率)を達成したことである。

Meta AI社は、現実世界やシミュレーション環境での人間のインタラクションからロボットが学習するための新しい手法の開発にデータが重要な役割を果たしたことを強調。今後の課題としては、現実世界には予測不可能な変数が多く存在するため、それに対応するロボットの開発や、音声指示で移動して作業するロボットの実現を挙げた。

出典:
2023年3月31日付 Meta AI Press Blog(英語)
https://ai.meta.com/blog/robots-learning-video-simulation-artificial-visual-cortex-vc-1/?utm_source=twitter&utm_medium=organic_social&utm_campaign=research&utm_content=video 
2023年7月10日付 The Robot Report(英語)
https://www.therobotreport.com/inside-metas-research-with-boston-dynamics-spot/