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[要旨]

Amazonでは、KPI(重要業績評価指標)を活用して事業を改善しています。このKPIの特徴は、階層的に設定されているので、ある、KPIが達成できなかったとき、その下位のKPIを分析することで、達成できなかった要因を把握したり、改善策を適切に設定することが容易になります。


[本文]

前回に続き、今回も、アマゾンジャパンのOBで、経営コンサルタントの佐藤将之さんのご著書、「amazonのすごい会議:ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法」から、私が注目したことについて説明したいと思います。佐藤さんによれば、アマゾンはKPIを重視しているそうです。KPIは、Key Performance Indicatorの略語で、よく、重要業績評価指標と訳されます。

ただ、KPIは、単に、重要な業績評価指標ということではなく、階層的になっていることが最大の特徴です。例えば、営業部門のKPIに、「新規顧客数」があったとします。この、新規顧客数の目標を達成するために、広告出稿、サンプル配布、販売店へのプレゼンテーションを行うこととした場合、それらに対し、新規顧客数の下位のKPIとして、目標を設定します。

そして、仮に、新規顧客数の目標が達成できなかったとき、その原因を分析するために、広告、サンプル、プレゼンテーションのどの目標が達成しなかったのかを調べることで、達成しなかった要因を把握することが容易になります。このことは、的確な改善策を打ち出すことも容易にします。ただ、KPIは、どの指標を選定するか、また、目標値はどうするかを判断しなければならないという点に難しさがあります。この点については、次回、説明します。

2022/2/11 No.1885

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