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新しい標的顧客を設定しニーズを広げる

[要旨]

かつて、男性は化粧はしないものと考えられていましたが、現在は、男性の間でも化粧が浸透し、男性用の化粧品が販売されるようになっています。このように、自社の製品を、従来の標的顧客から、別の標的顧客に販売することで、商品のニーズが広がります。ただし、新しい標的顧客の発見は意外と難しいことから、普段から注意深く顧客の動向を把握することが望まれます。

[本文]

今回も、前回に引き続き、中小企業診断士の佐藤義典先生のご著書、「図解実戦マーケティング戦略」を読んで、私が気づいたことについてご紹介したいと思います。前回まで、商品のニーズを深めるための手法についてご説明して来ましたが、それに続いて、佐藤先生は、ニーズの広め方についても、いくつかの手法をご紹介しておられます。それらのうち、今回は、現在の標的顧客とは別の顧客を標的とする手法について説明します。

「ニーズを広げるということは、ターゲットを広げるということになるわけですから、今までターゲットとしていなかった顧客に販売を広げるということです。その例のひとつは化粧品で、ひと昔前は、『男子たるもの、化粧なんかするものではない』と思われていたのですが、今では男性用化粧品が売られるようになりました。今まで女性だけだった化粧品が、男性にも買ってもらえるようになれば、ニーズが広まったということになります。また、子供向けの番組だった仮面ライダーは、『イケメン俳優』を起用することで、主婦にもターゲットを拡大しました」(169ページ)

引用事例のような戦略は、新市場開拓戦略と言われています。この戦略は、既存の製品を新たな標的顧客に販売するので、製品開発のためのコストは少なくてすむという点が長所です。ただし、新しい顧客を探すというのは、コロンブスのたまご的な面があり、容易なようで、簡単には見つからないという面があります。ところで、私は、新市場開拓の事例としては、カモ井加工紙のマスキングテープを思い浮かびます。

同社では、工業用の商品だったマスキングテープを、おしゃれなデザインにして、生活雑貨としてブランド化することに成功しています。同社では、女性客が工場を見学させて欲しい、こういう色の製品を製造して欲しいという要望を受けたことがきっかけで、新たな標的顧客を発見しました。したがって、こういったビジネスチャンスは、常に、顧客の動向を注視して新たな需要を見つけるという姿勢が重要だと思います。

2023/2/9 No.2248

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