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In the Beginning.

日々のワクチン仕事を抜け出して、一路「北」へ。
先週は、最北の地・稚内へ「展示」のお仕事で行ってまいりました。

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僕のクライアントさんである、京都の金工造形家・中村さんの作品展示。
ご自身初となる「オブジェ」作品の展示が、「日本最北のギャラリー」で開催されることになり、その設営に行ってきたのでした。

これまでは日本各地の「百貨店」を舞台に、主に「アクセサリー」を販売することで活動されてきた中村さん。
次の歩みを見据えていたところに、コロナのタイミングも相まって、作品を「アクセサリー」から「オブジェ」にシフトしての展示にチャレンジすることになりました。

…ぃや、「アクセサリー」から「オブジェ」にシフトするって言葉にするのは簡単だけど、結構なことだと思うんですよね。なかなかわかりにくいジャンルの話ではあると思うんですが。
例えば、「ランチが人気だったカフェ」が、「スペシャルティコーヒーの専門店」にシフトして、ウリのランチをやらなくなるのと同じ感じで。
もしくはミュージシャンが、「わかりやすくウケやすい楽曲」ではなく、マニアックな「本当にやりたかった楽曲」をやるようになるのと同じ感じで。

それって、ともすれば、広く一般に受け入れられやすいものから、限られたお客さんに向けてをするような行為かもしれず。

カフェなら「コーヒーにこだわった専門店」になるより、お客さんをつかまえやすい「手頃なランチメニュー」を出していた方が、お客さんをつかまえやすい。ミュージシャンなら、「こだわり」を突き詰めるより、「ウケやすい」を求めた方が、曲を聞いてもらいやすい。
それと同様で、「観賞用」という実用性のない「表現作品」である「オブジェ」で勝負することは、「身につけるという実用性」をもってお客さんの生活に寄り添いやすい「アクセサリー」というアイテムより、受け取ってくれる人を選ぶことになる。あえて茨の道に進む、ということになるかもしれない。

…けれど、やってく中で、「自分がやりたいのは、これか?」って考えるタイミングがあって、覚悟とか将来とか色々自問して、選んだそれがきっと自分に素直な答えだったりして、色々天秤にかけた上で「自分はそう進もう」と決めたっていうのには、思いの強さを感じるんですよね。

それって、きっととても大事なことで、そしてどんな人にも当てはまるんじゃないかって思います。

すべての人がそれぞれの人生において、いろんな仕事や役割を担いながら生きていく。充実感とか存在意義とか欲求とか状況とか、自分に向き合って考えて、「自分がやりたいのは、これか?」って自問することって、誰しもあると思う。
そこでどんな選択をするかはそれぞれだと思うけど、「自分がやりたいと思うこと」を選んだその歩みを、僕は素直に応援したいなと思うんですよね。

今回の展示は、そんな中村さんの「新しい歩み」の最初の一歩目で。それをお手伝いできたことを、とても光栄に思います。
僕は、今回中村さんの写真をもとにイメージビジュアルをまとめ、作品展示の額装制作から展示スペースのレイアウトまでを担当させていただきました。

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中村ヨウイチ オブジェ作品展
「In the Beginning.-始まりの瞬間-」
2021 9.1 - 9.30 開催
於:北海道銀行稚内支店ギャラリー

日本最北のギャラリーで歩み出した、最初の一歩め。
近郊の方は、是非ご覧いただけますと幸いです。



さて、その展示の設営時。
京都の中村さんに代わり、かなりの大きさになった展示作品たちを、僕が運転する車で稚内に運ぶことになったのですが、、、

その積み込みの際に、事件が起きたのでした。
設営日の朝のことです。

積み込み作業の最中、へんな体勢で荷物を持ってしまいまして、
「あ、やばい…!」
と思った時には時すでに遅し、やってしまいました。。
持病(?)の「ぎっくり腰」。

しかし、時間は早朝7時前。
病院が開く前に、もう出発しなければ間に合わない。。
急遽コルセットを巻いて、札幌を出発したのでした。

こんな状態なので高速道路も危ないと判断し、一般道で向かったため、稚内まではいつもより長い7時間超のドライブ。
その間、ずっと座りっぱなし。
腰痛が悪化してくのをひしひしと感じながらも、進むしかない!

停車の度に姿勢を直したいが、広大な北海道は道を進むほどに、コンビニも信号もありゃしない。
途中のドラッグストアで痛み止めを買い、何とか予定時間には稚内に到着したものの、すでに息も絶え絶え。。
…結局、会場の方々にほぼ設営をやってもらうという全くの役立たずで、、あぁぁ本当に申し訳ない限りです。。。
とりあえず、設営の図面を忘れずに用意しておいてよかったです。
皆様のおかげで、なんとか展示スタートすることができました!


…さて僕はといえば、紹介してもらった地元の整骨院で治療してもらい、その後、教えてもらった地元の漁師の店で「ウニ丼」を堪能。
もちろん「展示」のお仕事で行ったのではあるけれど、この時期に稚内行くとなったら外せないですから、腰を痛めてようが何だろうが絶対食べに行きますよ笑

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ちなみに、後から稚内入りして合流した中村さんは、ウニ丼おかわりしてたw

そんで、うちの子どもにお土産で「ウニ」買って帰ったら、その味を覚えてしまい、もうスーパーや回転寿司のものは食べてくれなくなりましたf^^;

ま、それくらい絶品ってことですね、稚内のウニ*


…って、後半「ぎっくり腰日記」に脱線した挙句、着地が「ウニ」レビューみたいになってしまいましたが笑

とりあえず、「体が資本だよ」ってことが伝わっていれば幸いです^^(違う)



さて、この先の人生、どうやって進もうか。
コロナがあって、今回の展示に向き合って、
あらためてそれを考えさせられてるような気がしました。

In the Beginning.



最後までお読みいただき、ありがとうございました!頑張って書き重ねていきますので、是非またお越しください。