マッチングアプリで実際に会ってみた話
会うまでの流れ
マッチングアプリでマッチング成立した後
誕生日、どんな仕事してるか、どこで働いているのかぐらいのやりとりしかせず
3日間で計6回程度のメッセージで止まってた。
が、4日目にきゃべつ太郎氏から
『仕事で赤坂行くので仕事終わりにご飯しませんか?』とお誘いが急にきた。
当時私は赤坂で働いており、急展開に驚きつつも同僚からマッチングアプリは数をこなすべきと教えをいただいたばかりだったため、早速会う約束をした。
仕事が終わり、初対面にドキドキしながらも
きゃべつ太郎氏に連絡をしたら、私の会社近くのコンビニ前で待っていると。
コンビニに着いたとメッセージを送るがきゃべつ太郎氏が見当たらない。
『コンビニ前に居ます!』とすぐ返事がきたが、30分ほどグルグルと歩き回り探しても見つからず。きゃべつ太郎氏は違う世界線にいるのか…。
探す時間が長くなればなるほどドキドキした淡い乙女心は消滅していく。
はよ…会わせてくれや…とお腹空かした雌ハイエナの出来上がりだった。
結局30分以上歩きようやく見つけた。
会社の近くじゃなく、とても遠いところのコンビニの前で立っているきゃべつ太郎氏を。
対面してみて
細身でスーツが似合い、私好みのインテリっぽい雰囲気。そしてあの芸人にとても似ていた。
和牛の水田さんに。
和牛の水田さんを10キロぐらい細くしたのがきゃべつ太郎氏だった。
きゃべつ太郎氏が予約してくれた焼き鳥屋さんに入って、色々食べたい串を注文したのち急に謝罪をしてきた。
『僕嘘ついてました。マッチングアプリのプロフィールに出身地は静岡と書きましたが全然違います。身長は171センチじゃなくて170センチです。嘘ついて本当にごめんなさい』
めちゃくちゃどうでもいい嘘だった……………。
笑いそうになったがそんな事で謝る理由が分からなくてどうしてなのか聞いてみたら
私がタイプだったからとのこと。
不思議なオトコ
タイプだったから謝る???????
頭の中がとても混乱した。
今まで生きてきた中で経験したことのない体験だったし、どうアンサーを返していいのか分からない。
『プロフィールに肉まんって書いてたから僕今日はトトロみたいな人が来ると思ってたんです。まさか僕の好みのハーフの人が来ると思ってなくて…』
トトロみたいな人…?
『前田さん全然肉まんじゃないです!
太ってないです。痩せてます。太ってるっていうのはトトロみたいな人です。
前田さんは太ってるって嘘ついてましたね』
こやつは何を言ってるんだ…。
きゃべつ太郎氏の目には私が太ってるように見えない…?
繰り返しでてくるトトロみたいな人とは一体…?
どういうことか聞いてみると
太っている基準がトトロより小さいか、トトロより大きいかで判断している不思議な感性を持ち主だった。
こうして摩訶不思議なマッチングを体験することになったが、互いの恋愛観などを話したりとその日のご飯は多いに盛り上がった。
店から出た後
焼き鳥をたらふく食べてお店を出たあと
あ〜もうこんな時間なんだ。
久しぶりに楽しかったな〜。
と一人余韻に浸る準備をし始めていた。
そしたらきゃべつ太郎氏が
『良かったらもう1件行きませんか?』と。
次の日休みだったし、何より話して面白かったから行ったことない地下にあるタイプのbarに2人で入った。
店内はジャズが流れており、1杯千円以上のドリンクしか置いてない大人の空間だった。
メニューをみるとドリンクの名前がカタカナばかりで何が入ってる飲み物なのか…
そもそもお酒なのか、甘いのか甘くないのかそれすら全く分からない。
唯一味が分かるモスコミュールを私は頼んだ。
きゃべつ太郎氏はジン系が好きらしいが
すでにお酒がまわっており、きたドリンクを秒で倒して一生懸命拭いていた。
申し訳なさそうにおしぼりで一生懸命テーブルを拭きながら
『本当ごめんなさい。こんな姿見せたくなかったのに。本当にタイプで調子のってしまいました』
そう言いながら何度も繰り返し謝っていた。
バーテンダーが席に来て落ちた氷を拾っているのにその間も『前田さんは僕の好みなんです…』とお気持ちのプレゼンをしてくれたが、とてもとても恥ずかしかった。
結局そのお店は長居せず出ることに。
会ってみての感想
きゃべつ太郎氏と初めて会い、率直な感想は素直で可愛い人だと思った。
私との恋愛を本当に前向きに進めたいと思ってると何より感じたのが、会ったその日に私の見てる目の前で『僕はもうこれ以上の出会いはいりません』と言ってマッチングアプリを退会して削除したのだ。
そういう手法で信用を得ていくタイプか…?
と疑ったが男性はマッチングアプリをそもそも登録するのに4千円近くはかかる。
女性は無料なのに。
前回のnoteにも書いたが私はマッチングアプリを始めて一週間以内のフレッシュメンズに狙いを定めていたので、きゃべつ太郎氏は始めて間もないのに自分の意思で会員を退会したという訳だ。
今までに遭遇したことのない実に面白いオトコであった。
barでた後、時計を見ると終電もなくなっている時間。
今日は楽しかったしタクシーで帰るかぁ…と思っていたらきゃべつ太郎氏もタクシーに乗ってきた。
ワンナイトにしたくない
想像していたよりきゃべつ太郎氏はとてもいい人で、自分好みのオトコだった。
しかし会ったその日に万が一、お酒の力も働いて男女のぶつかり稽古に誘われたり、そんな雰囲気になったら久しくすきぴがいない私はちゃんとお断りできるのか…。
頭でわかっていても…ということはなかろうか。
そんな事がまかり間違っても起きないよう
事前に私は対策をとっていた。
それは全身の毛という毛を全く処理せず、毛虫のロマーシアで会うというものだ。
稽古のお誘いがあったとしても
『初対面でそんなことは……ごめんなさい』
なんてしおらしく言うつもりだが、
本当のところは全身毛で覆われている毛虫女であるだけだった。
そんなやましいことを考えていたがきゃべつ太郎氏は何もする事なく、私の自宅まで送ってくれてただただいい奴だった。
それからと言うもの、きゃべつ太郎氏はまめに連絡をくれ、忙しい合間をぬって会いによく来てくれた。
マッチングアプリでやりとりした2通目で
『恋愛はあまり優先事項にならないんですけどそれでも大丈夫ですか?』と言ってた人とは思えないほどビーンズ系男子だった。
きゃべつ太郎氏の熱烈な思いと誠実さが身を結び
我々は無事アベックになることができた。
おわり
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