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櫻坂46の現状は崖っぷちで厳しい。期待の3期生は「個」の肖像画ではなく「調和」のとれた風景画

あまりに厳しい櫻坂の現状

 欅坂から改名する時点で冷ややかな声が出ていた櫻坂だが、2022年末の紅白歌合戦を落選したことでオワコン化が加速してしまった。セールス面では何とか踏みとどまっていたものの、菅井、渡邉のエース格に加え、原田、尾関といった個性派も卒業したので失速感が見えるのは仕方がない。

 加えて櫻坂を苦境に追いやっている要因として「欅曲」を実質的に封印している点がある。メンバーの卒業コンサートで一部解禁することはあるが、歌番組で披露されることは考えにくい。以前はAKBが「懐メロ保存会」などと馬鹿にされていたが、櫻坂はその道すら封じてしまったのである。

 それでも櫻坂として発表した楽曲が名曲であれば問題ないのだが、実際のところは毒にも薬にもならない曲ばかりで、熱心なファン以外が聞いても次の日には忘れているようなボンヤリとしたものが多い。たまたまなのか意図したものかは分からないが、どことなく寂しい気がする。

 以上の点を踏まえると櫻坂が紅白歌合戦に復帰する道のりはかなり険しいと言わざるを得ない。もっとも、アイドル界全体の流れが多人数から少人数に移りつつある点も不利に働いているので、メンバー個人の能力でどうこうなるものではないとも言えるだろう。

3期は個人よりも統一性を重視か

 2023年1月5日から櫻坂3期生の公開が順次行われている。総勢13名(学業の都合で2名は後日公開)の顔立ちを見た印象は「櫻坂にいそう」という驚きのものだった。これは誉め言葉ではなく、そのグループの平均的な顔をしているモブキャラクターの意味が強い。

確かにスタイルも良く美人でかわいい人が揃ってはいるが、何かしら強烈なインパクトがあるような人は居ない。1~2期生は中身だけでなく見た目の個性も強いので余計にそう感じるのかもしれない。

櫻坂の前に新メンバー(4期生)を発表した日向坂も同じように言われていたが、よく考えると両グループとも同じ事務所「Seed & Flower」なので採用方針が似ているのはむしろ自然なことだろう。

両グループの新メンバーは「個人」ではなく「統一性」に重きを置いている節が見える。個人を重視する乃木坂が「肖像画」であるならば、櫻坂と日向坂は全体の調和を大事にした「風景画」と言えるかもしれない。

崖っぷちの櫻坂は上がるしかない

 今回は色々と悲観的な内容を書いてきたので不快な思いをされた方もいるだろうが、私は坂道の中では一番櫻坂が好きだ。そもそも、趣味の世界において好きの反対は嫌いではなく無関心なので、あらためて櫻坂に対する熱がまだ冷めていないと確認することが出来た。

 これから先は1期生だけでなく2期生の卒業も増えてくる。メンバーにとって戦友の旅立ちは寂しいろうが、今の櫻坂に落ち込んでいる余裕はない。抜けた穴をチャンスとして捉え、前に出てくるアグレッシブなメンバーに出て来て欲しいし、そうでなければ遠くない将来、休止や改名ではなく終焉を迎えることになるだろう。

 今年の5月からコロナの分類も2類から5類になり、エンタメ業界自体が正式にリスタートを切る。早ければ年内にファン待望(メンバーは微妙?)の握手会も再開される可能性もあるので、グループの再始動にはちょうど良いかもしれない。

素晴らしい仲間と曲に巡り合い、再び多くの人から一目置かれるようなグループになることを切に願っている。

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